【レビュー】VIVO iQOO Z1|Antutu50万超なのに3万円台な鬼コスパスマホが新登場!

アン秘書
アン秘書

VIVOって聞き慣れないメーカーですね。

マーロウ
マーロウ

そうだな。でも中国では4大スマホメーカーの一角なんだ。私も今回、初めて使うぞ。

ガジェット探偵事務所へようこそ!所長のマーロウ(@marlowesgadget)です。

6月に発売されたばかりのVIVO iQOO Z1を自腹購入したので、早速レビューしていきたいと思います。

私自身、VIVOのスマホを使うのは初めて。日本語対応ということで中国版(CN 版)を購入してみましたが、果たして使えるのでしょうか?!

VIVO iQOO Z1シリーズは無印、xの2種類

VIVOのiQOOシリーズはこれまでハイエンドモデル中心でした。Z1の上位機種としてiQOO 3が発売されています。

今回のZ1はスペック的にはミドルハイクラスですが、なんとMediaTek社の最新ハイエンド級SoCであるDimensity 1000+を採用してきたところがポイントです!

一方でSoCをQualcomm社のSnapdragon 765に置き換えた廉価版のZ1xも発売されています。ただZ1xは4GバンドがドコモB19に対応していないので、日本で使うならZ1の方がおすすめです。

VIVO iQOO Z1 (無印)

ブルー|シルバー

VIVO iQOO Z1x

VIVO iQOO Z1のすごいところ5点

レビュー前にセールスポイントを振り返って起きましょう。

1 MeditaTek最新チップ:Dimensity 1000+搭載でAntutu50万超え


OS
Android 10
iQOO UI

SoC
MediaTek
Dimensity 1000+

メモリ
6/8 GB
LPDDR 4X

ストレージ
128/256GB
UFS 2.1

SDカード
なし

Antutuスコア
536000 (v8)

近年は米国クアルコム社のSoCの性能がよく、ハイエンド機種にはSnapdragon 800シリーズが搭載されてきましたが、ここにきて台湾MediaTek社が巻き返してきました。Dimensity 1000+は最新のSnapdragon 865には及ばないものの、それに近い性能を叩き出してきました。

Snapdragon 865は高価であることが知られていて、各スマホメーカーのハイエンド機種を軒並み押し上げる原因となってきましたが、iQOO Z1はこの価格帯で出せることで、今後の勢力分布に影響を与えそうです。

このようにSoCには最高級のチップを用いていますが、次世代メモリLPDDR5、およびストレージの最新企画UFS3.0の採用は見送られており、このあたりでコストカットが図られています。

2 最速リフレッシュレート144Hzの液晶ディスプレイ


寸法
75.5 X 164.0 X 8.9 mm
195g

防水/保護
不明

解像度
6.57″ IPS液晶
1080 x 2408 FHD+

コントラスト/レート
1500:1
144Hz

生体認証
側面指紋認証ボタン
顔認証

センサー
近接|環境光|加速度|ジャイロ|電子コンパス|重力

ハイエンドモデルの大半が有機ELディスプレイなのに対して、本機種は液晶ディスプレイを採用しているのが大きなポイントです。

有機ELはコントラストや発色が良いのですが、やや高めなのがボトルネック。対して液晶はコストダウンができます。加えて本機種は高リフレッシュレートに対応しやすいこともあって、従来の60Hzに対して倍以上の144Hzで高速駆動に対応してきました。画面をスクロールさせると残像が見えずにスムーズに見ることができます。

ただし液晶ディスプレイは画面内指紋認証ができないため、指紋認証ボタンが必要で、こちらも電源ボタンと一体化させる方式を採用しています。

フロントカメラデザインははやりのパンチホール式です。本機種は向かって右側に穴をあける方式です。

液晶を採用した6.5インチタイプはどうしても重量が200g超えてしまうのですが、本機種は頑張ってなんとか195gに押さえているのも評価できます。

3 Samsung GM1センサー+3眼でぬかりなし


リアメインカメラ
48 MP
Samsung S5KGM1
ƒ/ 1.79 0.80 µm 1/2

広角
8 MP
不明センサー
ƒ/ 2.2

マクロ
2M
ƒ/ 2.4

深度
なし

フロントカメラ
16 MP
不明センサー
ƒ/ 2.0

手ブレ補正
EIS電子手ブレ補正

カメラ性能はさすがにハイエンド級とは行きませんでした。しかし実績の高いSamsungのGM1センサーを搭載しているので、それなりの写真は撮れます。とはいえ3眼ですし、広角とマクロレンズは大した性能はありません。また光学手ブレ補正に対応していないということで、ぜいたく機能は一切なしとなっています。

4 デュアル5G対応+ドコモプラチナバンドB19対応


5G Band

n1/n3/n41(2515-2675MHz)/n77(3300-3600MHz)/n78(3300-3600MHz) /n79(4800-5000MHz)


4G Band

LTE:B1/B2/B3/B4/B5/B8/B18/B19/B25/B26B34/B38/B39/B40/B41(2515-2675MHz)


Wi-Fi

2×2 MIMO, Wi-Fi 802.11 a / b / g / n / ac / ax, 2.4G / 5G, Wi-Fi 6


Bluetooth

V. 5
aptX & aptX HD & LDAC & AAC


GPS

Beidou/GPS/GLONASS/Galileo


NFC

○対応


ラジオ

X


USB

Type-C

4Gバンドがグローバル対応で、Docomo、au、Softbank全てのバンドに対応しています。日本でも問題なく使用できます(ただし後述するようにVoLTEに問題あり)。

5Gはn77, n78, n79に対応していて日本でも使用できそうに思えるのですが、よく見ると周波数が限定されていて、まったく日本のバンドに対応していないというがっかり仕様です。せっかくデュアル5Gと謳っているのですが、日本では意味無しです。

Wi-Fiは最新規格のWi-Fi6に対応しているのはうれしいですね。

5 大容量4300mAh!30W超急速!!


容量
4400 mAh

急速充電対応
44W

ワイヤレス充電
x 非対応

継続時間
不明

バッテリー容量はやや大きめの4400mAh。ハイパワーSoCを搭載しますが、1日は余裕で持ちます。

さらにVIVOお得意の44W高出力充電が可能ですので、1時間もあれば十分な量を充電することができます(専用充電器に限る)。

VIVO iQOO Z1フォトレビュー

それでは早速開封行ってみましょー。

開封の儀

iQOOのイメージカラーであるイエローとブラックをあしらった化粧箱。かっこ(・∀・)イイ!! 

なんと斜めに切り欠いてあって、変わった開き方をします。

本体がお目見え。

下段に充電器とケーブル。

付属品一式。本体にはフィルムが最初から貼られていますし、クリアケースも付属するので、到着してすぐに使用できます。

ボディをチェック

シルバーのガラス仕上げ背面。光沢を放ってキレイです。写真で見るよりも上品な仕上がりですが、ケースを付けると魅力半減・・。

左サイド。SIMトレイがあります。

右サイド。上に音量ボタン。下に指紋認証+電源ボタン。いまどきの指紋認証は爆速ですし、面積が少なくてもなんの問題も有りません。

ボトム。USBはもちろんType-C。3.5mmオーディオジャックも備えています。

トップ。なかなかきれいな仕上がりです。

三眼のカメラユニット。

ディスプレイ。フラットタイプです。

SIMトレイ。デュアルSIM対応。SDカードは使用できないタイプです。

重量とサイズ

公称値は195gです。3gはフィルムの重さでしょうか。なんとか200gを切ってきました。

ケースをつけると219g。最近のスマホとしては標準的なサイズです。

充電性能

充電性能についてはまだ十分に調べきれていません。とりあえずはUSBテスターで添付の充電器の出力を計測してみました。44W出力が売り物ですが、だいたい35W程度で充電されていました。

DHgate WW

VIVO iQOO Z1の使い勝手をチェック

ユーザーインターフェイス

OSはAndroid10ベースのVIVOオリジナルロムiQOO UIが搭載されています。

今回は中国版(CN版)なのですが、日本語対応ということで、どうなることやらと心配していましたが、問題なく日本語は表示されました。

しかしながらCN版の特徴として、Googleサービス(GMS)が無く、かわりに各種中国向けアプリが多数インストールされています。

まずは余計なアプリを削除して、Google Playをインストールすることから始めないといけません(後述)。

UIは標準的なAndoroidでそんなにいじってないので、操作に違和感は感じませんでした。

ただホーム画面の左端が中国向けのフィード画面になっているのは不便です。適当なランチャーをいれることをおすすめします(オススメはNova Launcher)。

もう一つ問題がありました。フォントが中国語ぽいので、違和感があるのですが、システムフォントが変更できるようになっていて、「経典字体」にするとさほど違和感がなくなるのでオススメです。

マーロウ
マーロウ

最初のセッティングが面倒だが、CN版でも問題なく使えそうだ

ベンチマーク

Antutuベンチマークで50万点台後半を出しているので申し分ありません。

最近Antutuに搭載されたストレージのベンチマークも計測してみました。40,000点台は高速な方です!

ディスプレイ

デフォルトはやや青みがかった中国製らしい液晶ディスプレイです。有機ELに比べるとやや発色は劣りますが、普段遣いとしてはまったく問題ないレベルです。

色味も標準、ノーマル、明るめの中から選べますし、色温度も設定できます。

本機種のウリの一つでもある高いリフレッシュレートは3種類から選択可能。デフォルトは最適化される「スマートスイッチ」モードです。節電したいなら60Hzや90Hzにすることもできます。

アニメーション効果にこだわり

最近は各種動作に軽微なアニメーションを付けることが多くなってきましたが、iQOO UIではとにかくアニメーションが多いです。

ただ残念なことにXiaomiやOnePlusに比べるとややデザインの洗練度が劣ります。

ネットワーク性能

中華スマホにありがちなこととして、VoLTEが初期設定でOFFになっているという痛い問題があります。

本機種もVoLTEが閉鎖されていると思ったのですが、どうも最初から開放されているようです。ただし怪しいところもありますので、引き続き検証中です(設定的にはOKのようですが、VoLTEアイコンがでてきません…)。

4G通信については、ドコモとソフトバンクでは問題なく通信できています。auは筆者の手元に現在、SIMカードがないので確かめていないのですが、おそらく大丈夫でしょう。

5Gについては検証できていませんが、前述の通り、日本のバンドに対応していませんので、通信できないでしょう。これは残念です…。

サウンド性能

ミドルハイクラスにしては贅沢なデュアルスピーカー搭載ですので、普通のスマホよりはいい音(ステレオ感がある)が出ます。

とはいえ、音楽を聴けるほどではありません。ビデオ会話やゲームをする程度であれば、違いを感じることができると思います。

3.5mmオーディオジャックを搭載しているので、変換アダプタをかますことなくヘッドフォンを使用することができます。

ソフト的な音楽処理としてSuper Audioという設定項目と、耳に合わせてカスタマイズされたサウンド・エフェクトという項目があります。いずれも詳しくチェックしていませんが、エフェクトを効かすことができるようです。

VIVO iQOO Z1のゲーム性能をチェック

Antutuスコア50万点ですので、ほとんどのゲームが快適にプレイできす。ディスプレイも綺麗ですし、リフレッシュレート144Hzですのでヌルヌルと楽しめます

PUBG。快適にプレイできます。

HDR+ウルトラモードでもサクサク。

デレステも3Dリッチで問題なく動作します。某レビューにてゲーム側がMediaTekのSoCに最適化されていないので、カクつきがでるとの意見を見ましたが、私がプレイする限りわかりませんでした。

発熱はどうか?

本機種の特徴として水冷システムを搭載していることがあります。発熱しやすいAntutuベンチマークを4回連続で回しても、ややあったかい程度でアチアチになることは有りませんでした。うまく機能しているものと思われます。

ゲームモードももちろん搭載

ちゃんとゲームモードも搭載されています。Google Playでインストールしたアプリも登録できました。更にウルトラゲームモードという設定画面が有り、いろいろと工夫を凝らすこともできるようです。

ちなみにGame Centerというアプリが入っているのですが、これは中国国内向けのようです。

VIVO iQOO Z1のカメラ性能をチェック

カメラアプリはよくできていますし、ちゃんと日本語化されています。

面白いのは被写体にあわせて絞り(F値)を可変できるところで、これは他社のアプリでは見たことない機能です。

RAW撮影もできるようです。

太陽光下での撮影

メインセンサーは定評のあるSamsung GM1を搭載しているので、十分な光量があれば綺麗な画像が得られます。変な色味にもなりません。

逆光でもうまく調整してくれています。

ズーム

広角
標準
2倍ズーム

標準はきれいに撮れています。一方で広角は少し緑がかかっていて、色調整がうまく言っていません。

ハイコントラストな場面

標準レンズ
0.6倍広角

標準レンズはかなりやりますね。白飛びを抑えながらうまく露出補正できてます。反対に広角レンズはダメダメです。

室内光での撮影

素晴らしいというほどではないですが、それなりに撮れているのではないでしょうか。

専用のマクロレンズを搭載していますが、近接できるのが4cmまでですので、ここまでしか寄れませんでした。もう少し頑張って欲しいレンズです。この程度の性能だったら、深度用レンズを搭載したほうが良かったかもです。

人物撮影

リア・ポートレートモード
フロントカメラ

リア、フロントともにきれいに撮れてますね。

夜景モードでの撮影

※調査中。しばしお待ち下さい。

マーロウ
マーロウ

広角レンズが弱いところもあるが、全体的にはよくまとまっている。さすがVIVOだな。

ビデオ性能

※調査中です。

解像度は4Kまで。フレームレートは60FPSまでです。スローモーション撮影ができないのは残念ですね。

まとめ|ハイエンドにせまる鬼コスパ機種!

いやぁ。初めてVIVOのスマホを触りましたが、なかなかやりますね。さすが四皇の一角。ビルドクオリティ、UI、カメラなどすべて標準以上です。

なんといっても3万円台でAntutu50万点のスマホが使えるということです。処理性能に関しては費用対効果は抜群です。

ただしそれ以外は、いずれもプレミアムクラスに比べてワンランク落としてありますので、ミドルハイクラスと言えるでしょう。ミドルハイクラスにしても圧倒的なコスパですけれども。

Pros.満足な点

  • 処理性能は素晴らしい。全てがサクサク。
  • オーソドックスで奇を衒わない大人なデザイン
  • 144Hz駆動でヌルヌルなディスプレイ

Cons. 不満な点

  • 初期設定が面倒(中華版)
  • カメラは広角が弱い。画力はフツー。
  • ビデオでスローモーション撮影できない
  • 情報が少ない…

VIVO iQOO Z1の評価
  • デザイン
  • ディスプレイ
  • 使い勝手
  • カメラ
  • バッテリー
  • 価格
4.1
マーロウ
マーロウ

いやぁ。初めてVIVOを使ってみたが、さすがだな。なかなかな完成度だ。

アン秘書
アン秘書

日本進出も期待されますね!