【2021年11月最新】Geekbench 5ベンチマークランキング｜SoCやメーカー別にグラフ化｜スマホ性能評価

マーロウ

ガジェット探偵事務所へようこそ。クロスプラットフォームベンチマークソフトとして知られるGeekbench 5のスコアをグラフ化してみたぞ。

アン秘書

このグラフどんなときに役立つのですか？

マーロウ

スマホの購入を検討するときに、だいたいどのくらいの性能があるのか比較するときに便利だ。

クロスプラットフォームなベンチマークアプリ

Geekbenchは、クロスプラットフォームで動作するベンチマークソフトです。Androidだけでなく、iOS、さらにWindowsやMac、Linuxでもベンチマークが計測でき、「比較」することができるのが一番のメリットです。

カナダのPrimate Labs社によって開発されており、2019年9月には最新版のGeekbench 5がリリースされています（5の数値は4と一貫性がないので注意が必要です）。

まだ使用したこと無い方は下記よりダウンロードできます。自分の端末がどの程度のスコアか計測してみてください。計測したあとは削除してもOKです。

Download QR-Code

Geekbench 5

Developer: Unknown

Price: Free

Download QR-Code

‎Geekbench 5

Developer: Primate Labs Inc.

Price: Free

※残念ながらiOS版は有料です…。

Geekbenchの特徴

AndroidのベンチマークアプリはAntutuが有名ですが、現在Antutuアプリは開発会社の関連子会社がGooglePlayでトラブルを起こしたため、Antutu自体も連座してGooglePlayから追放されているので、Androidではまともにダウンロードできて、使える唯一のアプリとも言えます。

中身についてはAntutuはいろいろ（CPU, GPU, UX, MEM等）と計測して総合点を一つだけだけですが、Geekbenchは主にCPUの処理速度をメインで計測してくれます（グラフィック性能も計測できます）。

計測した値はアプリ自体に搭載されているランキング機能で、類似の機種と比べることができますが、好みのとおりに調整できないことがあるので、本ページにてわかりやすいようグラフ化してみました。

シングルコアとマルチコア、どちらを重視すべき？

結論から言うと、目的によって異なります。近年はCPUクロック数の限界によりシングルコア性能の伸びは鈍化し、かわりにマルチコア（４コアや８コアなど）による並列処理の強化が進められています。

しかし並列処理が必要なタスクはそう多くは発生しません。日常的な使用でのサクサクさを気にするなら、シングルコアの性能を重視したほうが良く、逆に激重ゲームや動画処理などのパフォーマンスを気にするならマルチコア重視となります。

とくに目的がないのであれば、シングルコアを見るのが良いと思いますので、ランキングもシングルコアで並べ替えています。

>>　スコアの計測方法について

スマホメーカー別のGeekbench5ベンチマークスコア

ここからはスマホメーカー別のランキングを紹介します。随時メーカーを追加していきます。漏れがあればぜひコメント欄にて数値をお知らせ下さいm(_ _)m。

SamsungスマホのGeekbench5スコア

ご存知スマホ世界シェアNo.1。韓国が誇る電子機器メーカー。スマホ本体だけではなく、SoCを始め、ディスプレイやカメラユニットまで生産できる技術力、総合力が強み。

XiaomiスマホのGeekbench5スコア

低価格高品質で急激に成長したメーカー。本社は中国北京。スマホ世界シェア3位。日本進出済。RedmiとPOCOをサブブランドとして展開。系列会社にゲーミングフォン専売のBlackSharkがある。

OPPO+OnePlusスマホのGeekbench5スコア

電子機器メーカーBBKグループの一員。本社は中国広東省東莞市。OPPPはスマホ世界シェア5位。近年、日本にも進出してきました。OnePlusはOPPOから分離独立した高級ブランドで同じ工場で作られていますので一緒に扱っています。realmeはOPPOのサブブランドで主にインド市場を狙ったコスパモデルです。

HuaweiスマホのGeekbench5スコア

米国に睨まれて世界的に有名になった中国通信機器メーカーの巨人。本社は中国深セン市。残念ながら輸入規制でスマホ事業は衰退中。HONORはサブブランドとして展開していたが売却済。

ZTE+NubiaスマホのGeekbenchベンチマークランキング

中国の準大手電子機器メーカー。古くから日本に進出していますが、最近は中国の新興勢に押され気味。AxonやBladeシリーズを展開。また系列会社（元子会社）にNubiaがあります。NubiaはゲーミングフォンRedMagicが主力商品になっています。

ASUSスマホのGeekbenchベンチマークランキング

台湾の電子機器メーカー。日本のSIMフリー黎明期に活躍しましたが、中国勢に押され、ハイエンドとゲーミング機種に特化。ZenfoneとROGシリーズを展開。

Sony XperiaのGeekbenchベンチマークランキング

ご存知SONYのスマホ。今となっては世界で戦える唯一と言って良い国産スマホ。カメライメージセンサーも生産しているので、超絶カメラ性能を誇る。21:9画角などクセのあるスマホをつくることでも有名。

SHARP AQUOSのGeekbenchベンチマークランキング

かつてケータイシェアNo.1だったシャープも今は台湾企業の傘下。とはいえ、今でも独自のディスプレイ技術にこだわったAQUOSブランドのスマホを作り続けています。→最近は復活してAndroidの国内シェアトップ！

Google PixelのAntutuスコア

Android陣営のリーダーGoogle先生が送り出すスマホPixelシリーズ。カスタマイズされていない純粋なAndroidを楽しみたいならコレ。

Apple iPhoneとiPadのGeekbenchベンチマークランキング

説明不要なスマホの代名詞。独自開発のSoCで高性能を誇ります。

※他メーカーのグラフは現在準備中です！リクエストがあればコメント下さい！

SoC別GeekbenchベンチマークランキングTOP100

SoCメーカー別のGeekbenchベンチマークスコア

Qualcomm社SoCのGeekbenchベンチマークスコア

MediaTek社のSoC Geekbenchベンチマークランキング

AppleのSoC Geekbenchベンチマークランキング

SamsungのSoC Geekbenchベンチマークランキング

HiSiliconのSoC Geekbenchベンチマークランキング

（補足）Geekbench 5の計測の仕組み

Geekbench 5計測の仕組みについて、公式ガイド（英語）をもとに解説します。

スコアとテストについて

Geekbench 5のスコアは、1,000点をベーススコアにしてそれてに対する比例で表されています。この1,000点というのはCore i3-8100プロセッサを搭載したDell Precision 3430のスコアとなっています。スコアが高いほど良好で、スコアが2倍になると性能も2倍になります。

Geekbench 5はCPUの処理能力を大きく2つの要素について計測しています。

1. シングルコア
2. マルチコア

名前の通り、シングルコアはコア一つあたりの処理能力、搭載されているマルチコアはすべてのコアの処理能力です。PC向けのCPUはコア数が多いので当然マルチコアのあたいがかなり大きくなります。一方でシングルコアの値はスマホのCPUとさほど変わりはありません。

これらの点数は、次に示すテストの加重平均を用いて算出されます。点数はその作業における個々の点数の幾何平均を用いて計算されます。

シングル、マルチともに、下記の3種類のテストを行っています。

1. 暗号処理
2. 整数演算処理
3. 浮動小数点処理

Geekbenchでは熱問題が処理性能に与える影響を最小限にするため，各作業の間に1秒間の一時停止（ギャップ）を挿入しています。

GeekbenchはAntutuと異なり、グラフィックで途中経過が見えませんので何をしているのかわかりにくいのですが、次のテストを行っています。

暗号処理テスト

AES-XTS

AES(Advanced Encryption Standard)暗号は、HTTPSなど通信や、ストレージやデバイスの暗号化などに広く用いられている方式です。

XTSモードで動作するAESを用いて，256ビットのキーで128MBのバッファを暗号化するテストを行っているそうです。…専門的すぎて筆者意味不明(¯―¯٥)

整数演算処理テスト

テキスト圧縮

テキスト圧縮作業は、LZMA 圧縮アルゴリズムを使用して、2048KB の辞書サイズで 2399KB の HTML 電子書籍を圧縮および解凍します。

画像圧縮

写真をJPEG形式で圧縮・解凍し、CSSスプライトをPNG形式で圧縮・解凍するテストです。

JPEGテストは 24 メガピクセルの画像を、JPEG の「90」品質という一般的な圧縮設定で行います。

CSSスプライトはウェブサイトの複数の画像をなるべく一枚の画像にまとめるCSS技法の一つで、3メガピクセルの画像をPNG形式へ変換します。

ナビゲーション

ダイクストラ法を使用して、目的地間のナビゲーションを計算します。同様の技術は、ゲームのパスの計算、コンピュータネットワークのトラフィックのルーティング、ドライブガイドのルーティングなどにも使用されています。ルートにはカナダ・オンタリオ州のOpen Street Mapデータに基づいた13の目的地が含まれているとのこと。

HTML5

Gumbo HTML5 パーサーを使用して HTML ファイルを解析して DOM を作成し、Duktape JavaScript エンジンを使用して DOM を拡張します….専門的すぎますね。ウェブで使われるHTML5の読み込み速度を計測しているとのことでしょう。

SQLite

SQLiteは、世界で最も広く展開されているSQL型のデータベースエンジンです。デバイスがSQLデータベースで維持できるトランザクションレートを測定しているとのこと。

PDFレンダリング

ご存知PDFをレンダリングする能力を計測します。レーターレイク国立公園のPDFマップを200dpiで解析しているとのこと。

テキストレンダリング

Markdown形式のドキュメントを解析し、リッチテキストとしてレンダリングします。

Clang

Clangは、プログラミング言語であるC、C++、Objective-C、Objective-C++、OpenMP、OpenCL、CUDAのためのコンパイラフロントエンドです。1,094行のCソースファイル（うち729行はコード）をコンパイルする作業の負荷を計測します。

カメラ

画像にトリミングや、コントラスト、ぼかしなどのフィルターを適用します。

浮動小数点処理テスト

N-Body Physics

Barnes-Hut法を使用して3D重力シミュレーションを計算するとのこと…意味不明です。

剛体物理演算

衝突や摩擦を含む剛体の2次元物理シミュレーションを行います

ガウスブラー

Photoshopなどで使用されるガウスブラーフィルターを使用して画像をぼかす作業を計測します。

顔検出

ViolaとJonesの「Rapid Object Detection using a Boosted Cascade of Simple Features」の掲載されているアルゴリズムを使用して、顔検出作業を実施します。

水平線検出

画像内の地平線を検索し、水平線が検出された場合は水平になるように画像を回転させる作業を計測します。

画像修復

望ましくない領域（マスク画像を介して示される）を有する画像を取り込み、修復スキームを使用して画像修復する作業の負荷を計測します。

HDR

4枚の標準ダイナミックレンジ(SDR)画像を取り込み、ハイダイナミックレンジ(HDR)画像を生成します。

レイトレーシング

画像平面を通過する光の経路をトレースし、高度な画像をレンダリングするレイトレーシング作業の負荷を計測します。

拡張現実

AR（Augmented Reality：拡張現実）は、実世界のシーンにコンピュータで生成されたグラフィックスを追加する作業で、同じシーンの2つの2D画像を取り込んで、両方の画像で見える点の3D座標の推定値を構築する作業の負荷を計測します。

音声認識

Siri、Google Assistantなどで使われる音声認識作業をどれだけ素早く音声を処理し、話されている単語を認識できるかについてテストします。

機械学習

Convolutional Neural Networkを実行して画像分類タスクを行う際の負荷を計測します。

以上のように、単純な演算処理を行っているのではなく、様々な種類のテストを行っていることがおわかりいただけたと思います。

マーロウ

参考になっただろうか。その他にこういうグラフを作って欲しい、あるいはこの機種を追加してほしいなどあればコメントに記入して欲しい。

アン秘書

データの提供もお待ちしています。

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