【レビュー】車載Androidカーナビの使い方:その5 ネットワーク編|Xtrons TB706APL

マーロウ

いよいよ「使い方編」も終盤になってきた。第5回目は車載Androidナビの鬼門。ネットワーク活用法について解説していくぞ。

モバイルデータ通信

これまでの記事で何度も触れてきましたが、本機種にSIMカードは装着できません。したがって外で通信するためには、モバイルルーターが必要になります。

スマホテザリング

簡便なモバイルルーターとしてはスマホでテザリングする方法があります。最近は多くのキャリアで対応しているので、Androidの場合は一度設定しておけば、ステータスバー(クイック設定パネル)から「アクセスポイント」ボタン一つでON-OFFできます。

Androidスマホのhonor9を親としてテザリングしている様子

しかしながらスマホテザリングには次の問題があります。

スマホの所有者が同乗していないと使えない…たとえば所有者がチョットコンビニに出たときに、ナビを同乗者が操作しようとしても通信できないなんてことが起きます。一人乗りだと大丈夫ですが。

電池を消耗するのでドライブ中は充電しておく必要がある…大したことないのですが、いちいちつなぐのが面倒です。

理想としてはクルマのスイッチ・オンであとは何もしなくて使える状態になってほしいものです。そこで次の案。

スマホをモバイルルーター専用にしてみる

ガジェット好きの方なら古いスマホが一台ぐらい余っていると思います。そこに格安シムのデータ通信専用カードを入れてモバイルルーター専用にしてしまえばどうかと考えてみました。

Taskerやテザるなどのアプリで、充電を開始するとテザリングON、充電OFFになると連動してテザリングも切れるという設定にできます。

本機種のヘッドユニットから出ているUSB端子に充電ケーブルをつないでおけば連動させることができるというわけです。

実際に下記の記事で紹介した格安スマホで実験してみました。

テザリング自体はうまくいきました。ただ一つ落とし穴が。私の場合、基本週末ドライバーです。すると乗ってない間にスマホのバッテリーが切れてしまうのです。

テザリングOFFになるとそのうちスリープしますが、わずかに待機電力を消費します。古いものや格安のもので容量が2000mA程度しかないと5日間も持たないですね。クルマスイッチ・オンで充電を初めてまた使えるようになるまで数分掛かりますので面倒です。(;_;)

そこでしかたなく最終兵器の登場!というか、最もオーソドックスなUSBドングルタイプを検討することになりました。最初からそうしとけよ!ってやつですね。

USBドングルタイプのモバイルルーター

ドングル形式なので誤解があるかもしれませんが、本機種ではUSB経由でデータ通信するのではなく、バスパワーで電力供給するだけでWi-Fiアクセスポイントとして使います(USBでのデータ通信は5ちゃんねるや各ブログで報告されているように接続できないようです)。

国内メーカー商品は使えるが高い

Amazonで調べるとピクセラ社の次の商品が販売されています。

国内メーカー製ですので、docomoのLTE必須バンド(B1,B3,B19)に対応しています。Androidカーナビにて動作確認も取れているようです。

ただ値段もそれなりですよね。こんなちっぽけな商品にこの値段は…ケチな私には出せない。そこでいつもの通り、中華ガジェットを漁ってみました。

3GUSBモデムを試してみたが…

5ちゃんねるや各種ブログであれだけWi-Fiでないとつながらないを書かれてあるにもかかわらず、「ひょっとしてつながるんじゃねーの?」と妄想してしまい、商品の安さも相まって、中華製3GUSBモデムを購入してみました。こちらの商品です↓↓↓。


結果は…もちろんダメでした。USBストレージとしては認識しますが、モデムとしては認識しません。安物買いの銭失いでございます。こんなのは人柱にもなりませんねぇ。皆様もご注意下さい。

切り札のHuaweiのモバイルWi-Fiルーター

仕方ないので、成功例が多いHuaweiのモバイルWi-Fiルータを最終的に購入することにしました。いろいろあって迷いますがここは情報量の多いHUAWEIE8372h-608を選びました。

この商品、発売地域によって枝番が異なっていて、バンド周波数に違いがあります。私は608を購入しましたが、国内では153が流通しているようです。いずれにしても国内のdocomoプラチナバンドには対応してないので、さほどの違いは無いと思います。

こちらの製品の購入方法やセッティングは別記事にまとめましたので下記リンクからご覧ください↓↓↓

評判通り、こちらの製品で問題なく使えています。国内のプラチナバンドには非対応ですが、山間部やかなりの地方に行かない限りカーナビ用途では実用的な問題はそれほどないと思います。ACC電源に連動してON/OFFしてくれますし、起動時も1分程度で安定してつながりますのでかなり便利です。さっさとこの商品を買っておけばよかったと思います。

(追加)先日、かなり田舎をドライブしたところ電波を見失ってしまい、通信不能になってしまいました。再起動した結果、電波を掴みましたが、その後も通信できないことがしばしばあり、スマホでテザリングしてしのぎました。田舎にお住まいの方にはおすすめできません!(3Gのプラスエリア化する方法などどなたかご存知でないでしょうか?)

MEMO

この商品をTB706に接続すると通知領域に三角形のアイコンが出て、いかにもモデムで接続しているかのように見えますが、データのやり取りは行っていません。Wi-Fiで接続しましょう。

Wi-Fiエクステンダー

WiMAXに加入している人は別として、アプリや動画をすべてモバイルデータ通信していると直ぐにデータ通信制限まで使ってしまいます。

そこで自宅にWi-Fiルーターがある場合はそれにつなぐ方法を皆さん考えると思います。ちなみに他の方法としてWi-Fiホットスポットがあるコンビニなどで駐車してつなぐ方法がありますが、これはさすがに恥ずかしいし面倒です。

幸いなことに我が家はマンションなのですが、1Fなので延長してなんとかぎりぎり電波が届く範囲。もちろんメインルーターからの電波は届きませんのでWi-Fiエクステンダーで電波の範囲を拡張することにしてみました。すでに室内の別の部屋に飛ばせるようにエクステンダーを導入していましたのでそれを流用して実験。

いろいろと場所を試しましたが、高低差があるので図の位置がベストとなりました。おかげで感度がかなり良好になりました。

位置関係図。エクステンダーの電源はベランダから延長コードでとっています。

ただこのエクステンダーはもともと他の部屋用なのでいちいち外すのが面倒。そこで別途Xiaomi製の安価な下記の商品を購入し、試してみました。こちらも同様に使えました。

USB給電なのでメインルーターからの距離によってはシガーソケットから電源を取ることもできます。安価なのでエクステンダーを探している方にはオススメです。ただ技適未認証のため国内での使用には問題があること付け加えておきます。

まとめ

モバイルデータ通信については、お金に余裕のある方はピクセラのUSBドングル。私みたいにケチな人は輸入品のドングルがおすすめです。

そのうちスマホと同様にSIMカード装着できるようになるでしょう。すでにそういうヘッドユニットも出てきているそうです。ただ憎きバンド問題と技適問題は残りますが…。

Wi-Fiはエクステンダーでギリギリまで頑張ってみましょう。うまくつながればAmazonプライムなどを使って幸せになれるかもしれません。

マーロウ

ネットワーク接続はAndroidナビの肝。皆様も工夫して快適なドライブを楽しんでほしい。私はいろいろと試して多く失敗もしたが、皆様はこの記事を参考に良い商品を購入してもらえると嬉しいぞ。次回はOBD2について報告する予定だ。