
最近では、AnkerやUGREENなどから発売されているUSB充電器で「PPS対応」と書かれた製品をよく見かけるようになりました。
でも、「そもそもPPSって何?急速充電とは何が違うの?」と感じている人も多いのではないでしょうか。
この記事では、2025年最新の視点でPPS(Programmable Power Supply)とは何かをわかりやすく解説します。
PPSとは?USB PDの進化系
PPS(Programmable Power Supply) とは、USB PD(Power Delivery)3.0以降で使われている電力供給の拡張規格です。
正式には2017年にUSB-IF(USB規格を策定する団体)によって追加された機能で、「柔軟な電圧と電流の調整が可能」になる点が特徴です。
PPSの最大の特徴は「リアルタイムでの電圧・電流制御」
従来のPDでは、固定された電圧値(例:5V、9V、15Vなど)を使っていましたが、PPSではスマホの状態に応じてリアルタイムで0.1V単位の細かな調整が可能です。
通常のUSB PDとPPSの違い【比較表】
項目 | 通常のUSB PD | PPS(PD 3.0以降) |
---|---|---|
電圧調整 | 固定(5V / 9V / 15V / 20V) | 可変(3.3V〜21V、0.1V刻み) |
電流調整 | 固定(例:3A) | 可変(50mA単位) |
制御方式 | 一定の電圧で供給 | デバイスと10秒ごとに通信して出力を調整 |
発熱 | 多め(変換ロス) | 少なめ(効率的な給電) |
バッテリー保護 | 一般的 | 状況に応じた充電でより安全 |
例 | iPhone、古いUSB-C機器 | Galaxy、Pixel、Xiaomiなどの一部Android端末 |
PPSのメリットとは?
✅ 電力ロスが少なく発熱も抑えられる
スマホ内での電圧変換が減り、ムダな発熱が少なくバッテリーに優しい
✅ 超急速充電が可能に
Galaxyの「Super Fast Charging」など、最大45W以上の高出力にも対応
✅ 安全性が高い
スマホのバッテリー状態を見ながら電力を制御するため過充電や過熱を防止
PPS対応スマホ・タブレット【2025年版】
PPSに対応したデバイスは年々増えていますが、対応・非対応がまちまちなので購入前に確認が必要です。
主な対応スマートフォン(2025年現在)
- Samsung Galaxyシリーズ(S20以降の一部モデル、Z Fold/Flipシリーズなど)
- Google Pixel 6以降のモデル
- Xiaomi 12以降、Redmi Noteの一部
- OPPO / OnePlus / Realme などの中華系ハイエンド機
- 一部USB-C充電対応ノートPCやタブレット
※ iPhoneはPPSには非対応ですが、内部で似たような充電制御を行っています。詳しくは下記記事をご参考。
最新|PPS対応おすすめ充電器【2025年版】
以下は2025年時点で信頼性・性能ともにおすすめできるPPS対応充電器です。
製品名 | ポート数 | 出力 | 特徴 |
---|---|---|---|
Anker Charger (25W) | 1C | 最大25W | PPS対応、Galaxy超急速充電2.0対応、コンパクト |
UGREEN Nexode Mini 30W | 1C | 最大30W | 小型・軽量、PPS対応、iPhoneやAndroidデバイスに最適 |
Belkin 65W PD 充電器 USB-C 2ポート | 2C | 最大65W (45W + 20W) | GaN採用、PPS対応、MacBookやiPhoneなど複数機器対応 |
エレコム 充電器 65W USB | 1C | 最大65W | GaN II採用、PPS対応、MacBookやiPhoneに対応、高効率 |
Baseus PicoGo 45W 充電器 | 1C | 最大45W | PD3.0, PPS, QC3.0対応、GaN6Pro採用、小型・軽量、iPhoneやMacBook対応 |
まとめ|今後は「PPS対応」が充電器選びの基準になる
PPSはまだすべてのスマホに搭載されているわけではありませんが、今後USB PD規格のスタンダードとして普及していく可能性が高い技術です。
とくにAndroid端末ではすでに対応製品が増えており、急速充電器を選ぶなら「PPS対応」の有無は要チェックです。
今後スマホやノートPCの買い替えを検討しているなら、今のうちにPPS対応の充電器を揃えておくと安心です!
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