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【レビュー】6,000円でかんたんに構築できるWi-Fi 6環境|TP-Link Archer AX20

20,000円で買えるメッシュWi-Fiの実力はいかに?

ガジェット探偵事務所へようこそ!今回はTP-Linkから提供いただいたWi-Fiルーター**TP-Link Archer AX20**をレビューしていきます。

__TP-Link__は中国の電子機器メーカーですが、ここ10年で急速に成長し、いまや無線LAN分野ではトップシェアを誇っています。特徴はなんといっても「かんたんなセッティング」と「コスパの高さ」です。

実際に2週間使用してみて快適に使えていますので、レビューしていきます。

おすすめポイント3点をチェック

メーカーがおすすめしているポイントを事前にチェックしておきます。詳しくは公式HPをご参考ください。⬇

TP-Link Archrer AX20の公式ページへ

1. AX1800規格の高速Wi-Fi 6で新時代に突入!

本製品の一番の特徴は__高速の新規格Wi-Fi 6__に対応していることです。高速かつ途切れにくい無線LAN通信を可能にしています。

AX1800とは2.4GHz帯で574Mbps、5GHz帯で1201Mbpsの最大速度が出るため、合算して約1800Mbpsということです。現在販売されているWi-Fiルーターとしては標準的な速度といえます。自宅でYouTubeを見る程度であれば十分な速度です。

WAN側回線が低速だと恩恵はうけられない

せっかくの高速規格に対応していても、回線が低速だとそれがボトルネックになり、回線の上限以上にはなりません。マンションの共有回線(VDSL方式)などは要注意です。一軒家で光回線を引いている場合は、十分な速度が出るでしょう。

2. パワフルプロセッサーで安定通信

1.5GHzで動作する__クアッドコアCPU__を搭載しています。処理速度が速いためスループットが高く、たくさんの機器をつないだときに起こる大容量通信でも遅延が少なくなります。

他社のエントリークラス製品はCPUのスペックを掲載していないことが多く、そうした製品はだいたい1GHz程度のシングルコアであることが多いです。その点、TP-Linkは自信があるのでしょう。

なお、対応している中継機を導入すればメッシュWi-Fiを構築することも可能です。

3. かんたんすぎるセットアップ。直感的なUIで初心者でも迷わない

かつては専門用語の羅列とPC操作で、初心者には難しいすぎるといわれたWi-Fiルーターの設定も、最近はスマホアプリでかんたんにセットアップできます。とりわけTP-Linkのアプリはアプリの案内に沿って直感的に設定可能で高評価を得ています。

競合製品と比較してみた

製品とのグレード別比較

TP-LinkのWifi 6対応Archerシリーズの3製品について、スペックの違いを整理してみました。

AXの数字二桁シリーズには10、20、50等があります。いずれもエントリークラスで、筐体もまったく同じですが、性能が少しずつ違っています。スペックを比較してみましたのでご参考ください。

項目 Archer AX10 Archer AX20 Archer AX50
寸法 260.2 × 135.0 × 38.6 mm 260.2 × 135.0 × 38.6 mm 260.2 x 135.0 x 38.6 mm
 CPU 1.5 GHz トリプルコア 1.5 GHz クアッドコア デュアルコアCPU
Wi-Fi規格 Wi-Fi 6 Wi-Fi 6 Wi-Fi 6
クラス AX1500 AX1800 AX3000
5GHz帯最大速度 1201Mbps 1201Mbps 2402Mbps 
2.4GHz帯最大速度 300Mbps 574Mbps 574Mbps
ストリーム 4 4 4
アンテナ数 ×4 ×4 ×4
範囲 4LDK 4LDK 4LDK
有線ポート 1Gbps×4 1Gbps×4 1Gbps×4
OFDMA
MU-MIMO
QoS
ビームフォーミング
セキュリティ機能 HomeCare™ アンチウイルス
USBインターフェース
USB 2.0 ポート×1
USB 3.0 ポート×1
OneMesh対応
高性能FEM
DFS
Amazon価格
(税込) ¥6,762 ¥6,700 ¥8,280

AX50は少し専門的な機能が追加されているため2,000円ほど高いですが、一般ユーザーにとってはほとんど関係ありません。コスパを考えるとAX20がおすすめです。少し高くても機能重視の方はAX50を選ぶとよいでしょう。

AX1800クラスの他社製品との比較

続いて同グレードで他社製品と比べてみます。AX1800クラスでNECとASUSの製品を比較対象に取り上げてみました。

項目 バッファロー WSR-1800AX4S TP-Link Archer AX20** I-O DATA WN-DAX1800GR
寸法 36.5×160×160mm 260×135× 38.6 mm 180×120×186mm
 CPU 1.5 GHz クアッドコア
Wi-Fi規格 Wi-Fi 6 Wi-Fi 6 Wi-Fi 6
クラス AX1500 AX1800 AX1800
5GHz帯最大速度 1201 Mbps 1201 Mbps 1201 Mbps
2.4GHz帯最大速度 573 Mbps 574 Mbps 574 Mbps
ストリーム 4 4 4
アンテナ数 ×2 ×4 ×2
範囲 4LDK 4LDK
有線ポート 1Gbps×4 1Gbps×4 1Gbps×4
暗号化規格 WPA3 WPA3 WPA3
OFDMA
MU-MIMO
QoS
ビームフォーミング
USBインターフェース ◎ USB 2.0 ポート×1
IPoE
Amazon価格 ¥8,788 ¥6,700 ¥7,480

実機レビュー

それでは早速、実機をレビューしていきます。

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化粧箱はTP-Linkらしいライトブルーのテイストです。他社製品もそうですが、オシャレ感はまったくありません。

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同梱品一式。電源アダプターとLANケーブル、クイックガイドのみです。

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本体は「X」をモチーフにしたデザイン・・・あまりかっこよくは無いですね。個人的にはインテリアに馴染むもっと落ち着いたテイストが良いです。

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背面のつくり。ビルドクオリティはしっかりしています。

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背面。スリットで給排気する仕様ですね。

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後面には端子が並んでいます。LANポートが4つもありますので有線接続も問題なし。差込口を間違えないよう色分けされています。

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アンテナを4本立てた状態。立てた状態で軽く固定することができます。

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側面。残念ながら縦置きはできない仕様で、別売のスタンドを買う必要があります。このあたりがライバルのバッファローやIOデータ製品との大きな違いです。

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なお背面に穴があるので壁にビスを打てば壁掛けができる仕様になっています。

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オールプラスチックなので軽量。

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B5サイズの本よりもやや大きめ。化粧箱が大きいので、本体も大きいかなと思いましたが、意外にコンパクトな印象です。

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付属のLANケーブルと電源を刺した状態。LANケーブルが白色なのでカラーマッチ的に浮いてしまうのが残念。黒ケーブルを付属してくれればよかったのに。

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充電アダプター。コンパクト・スリム型です。ただ横向きになるのでコンセントの配置には注意です。

ソフトウェアの使い勝手は?

アプリで本体のネットワークをセットアップ

TP-Linkのルーターの最大の特徴は、スマホアプリで簡単に設定が完了することです。下記からダウンロードできます。

1️⃣ TP-Linkアカウントを作成

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TP-Linkの専用アカウントを作成するためにメールアドレスとパスワードを用意します。他のTP-Linkデバイスで作成済みなら新規に作成する必要はないです。

2️⃣ デバイスを設定

Screenshot 2021-08-25-19-17-51-52-270x600

デバイスの種類を選択します。今回はルーターを選択。

Screenshot 2021-08-25-19-18-03-11-270x600

続いてルーターの種別を選択。ワイヤレスルーターですね。

3️⃣ スマホをセットアップ用Wi-Fiにつなぐ

Screenshot 2021-08-25-19-19-37-76-270x600

デフォルトで設定されているWi-Fiネットワークに接続します。SSIDとパスワードは同封されているラベルに記載されています。

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Screenshot 2021-08-25-19-19-48-44-270x600

スマホ側には上の画像のように表示されます。

Screenshot 2021-08-25-19-21-25-37-270x600

新しくログイン用のパスワード(Wi-Fi用パスワードではない)を設定します。

Screenshot 2021-08-25-19-22-01-44-270x600

デバイスを選択します。製品名どおりですね。

4️⃣ ネットワークの名称とパスワードを設定

続いてネットワーク名(SSID)とパスワードを設定します。2.4GHzも5GHzも一括でやってくれます。

以上で設定完了です。簡単すぎて拍子抜けするくらいです。

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5️⃣ 設定の完了

下の画像のように管理画面に移行します。どのデバイスが接続しているか、スマホのアプリで簡単に管理できます。

Screenshot 2021-08-25-19-23-35-71-270x600

これまでPCで管理していたものが、スマホだけで完結するのでとても楽です。

通信性能はどうか?

通信速度

残念ながら我が家はマンションの共有回線のため、WAN側は最大でも50Mbps程度しか速度が出ず、最大1200Mbpsという本製品の真価を計測することができません(TдT)。

USB端子に接続したUSBメモリのデータをWi-Fi6対応のiPhone12でダウンロードしたところ、100MBのデータを強烈に速く(2秒程度)ダウンロードしたので、Wi-Fi6対応機であればかなりのスピードがでると思われます。

電波の届く範囲・安定性について

筆者の住まいは鉄筋コンクリート造の3LDKタイプマンションなので、なかなか電波が届きにくいです。一番端の部屋にルーターを設置すると反対側の端の部屋になると、かなり電波が減衰します。

下の画像は筆者の住まいで計測したArcher AX20のWi-Fi強度分布図です。

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赤丸がルーター設置箇所。右側に行くと扉が2つあるため、強度がだいぶ落ちているのがわかると思います。

ちなみに現在は同じTP-Link社のDeco X202つでWi-Fiメッシュを構築しているのでまんべんなく電波が届く状態なのですが、本製品単独ではちょっと不安がある感じですね。

USB-NASとして使う

本製品の特徴の一つとして、このクラスでは珍しくUSB端子がついています。USB3.0ではなく2.0なのが少し残念ですが、USBメモリを装着することで簡易的なNAS(ネットワークドライブ)として使用することができます。

たとえば動画や写真ファイルをUSBメモリに入れておけば家族全員で閲覧することができるわけです。

ただ使うのがちょっと面倒ですね。PCからなら、ルーターのIPアドレス直打ちで設定画面に入れますが、Tetherアプリからは次のとおりです。

ツール詳細設定http://192.168.1.1(ルーターの設定による)をクリック→ローカルパスワードでログイン

管理画面に入ったら、

左上のメニューボタンから → 詳細設定USBUSBストレージデバイス

からFTPのアドレス(筆者の環境ではftp://192.168.1.1

)を確認します。

次に適当なFTPアプリをダウンロードしてきて、さきほどのFTPアドレスを入力し、フォルダにアクセスすることが可能になります。

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PCからなら、いきなりFTPアドレスを入力したり、WindowsならSMBで接続することもできます。

実際に使ってみての印象は「コスパ高し!」でした。Wi-Fi 6+AX1800で6,000円程度であれば、5年位前のWi-Fi5対応ルーターから買い換える価値は十分にあると思いました。

ただ筆者の環境のようにWAN側回線が貧弱だと、いくらWi-Fiルーターを買い替えても、MAXスピードは改善しないので注意が必要です。それでも家族が多くてWi-Fi接続が混雑するようならWi-Fi6が力を発揮するでしょう。

商品のコンセプト的にも、初心者〜中級者で、手軽にWi-Fi6環境を構築したい方向けですので、その目的であれば十分満足できる製品だと感じました。

TP-Link Archer AX20の総合評価 | ★★★★☆
項目 評価
デザイン ★★★☆☆ 3
設定の簡単さ ★★★★★ 5
受信感度 ★★★★☆ 4
機能性 ★★★☆☆ 3
サイズ ★★★★☆ 4

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マーロウ
マーロウ 複雑に入り組んだガジェット沼を探求するハードボイルド探偵。最近はジャンク修理に夢中。長年のMacユーザー|Hackintosher|中華ガジェ愛好家→円安休み|Bimmer

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