ハイ!ガイズ!日本の自作erの皆さん。快適なPCライフを満喫しているかい!
所長!キングストンおじさん。また事務所にきてますよ!
今度はSSDについて教えてもらうことになったんだぜ。
はっはっは!総合メモリメーカーだからね。SSDなんてお手のもんさ。早速自慢の製品を紹介していくよ。
キングストンのSSDを紹介します‼
ガジェット探偵事務所へようこそ!所長のマーロウ(@marlowesgadget)です。
さて、今回は縁あってKingstonさんからSSD(ソリッドステートドライブ)UV500を提供していただきました。自腹購入ではありませんが、いつもどおりのレビューでいきますのでご心配なく。
まず、キングストン社について。アメリカを代表するメモリメーカーとして有名。この厳しい業界で30年以上も活躍している老舗メーカーです。PC用のDDR4メモリHyperXシリーズは人気商品です。
米国に本社を置く独立系メモリモジュール製造メーカーだ。 DRAMモジュールのシェアは68.53%(2017)で世界第1位。 メモリモジュールの他にフラッシュメモリ、SSDを製造しているぞ。
SSDっていろんなメーカーが販売していますよね。キングストンの製品を選ぶメリットってあるのでしょうか?
オーケー。そこから説明してくよ。
日本国内でSSDを販売している主なメーカーは次のとおりです。価格COMの売上順にならべてみました。
- CFD(日本)
- crucial(米国)
- WESTERN DIGITAL(米国)
- ADATA(台湾)
- Samsung(韓国)
- SANDISK(米国)
- SEAGATE(米国)
- Intel(米国)
- Kingston(米国)
このように様々なメーカーがひしめいています。定評があるのがCrucialやSamsungあたりでしょうか。キングストンは品質は良いのですが、知名度が低いので後塵を拝してる印象です。
今回紹介するのは、そんなキングストン社のUV500という製品です。
アメリカでは確かな技術と長年に渡る信頼で高評価を得ているのだが、そのあたりも含めて本製品を紹介していくよ。
SSDも最近はけっこう普及してきたので、従来のHDD(ハードディスクドライブ)よりかなり高速なのはご存知でしょう。
まずSSDの特徴について説明してきましょう。現状ではSSDは大きく2つのタイプに別れます。
- SATA接続型… 従来から使用されているSATAインターフェースで接続。転送速度に6GB/sの限界あり
- PCIe Gen3 (NVMe)型…新しいフォームファクターであるM.2でないと設置できない。SATA型の6倍の理論スピードを出すことができる。
UV500は①のSATA型になります。速度よりも汎用性を重視するタイプですね。
HDD,SSD(SATA),SSD(NVMe)の違いについて、かんたんに整理してみたので参考にしてください。
HDD | SSD(SATA) | SSD(NVMe) |
---|---|---|
普通の速さ | 速い | かなり速い |
200MB/s程度 | 500MB/s程度 | 3,000MB/s程度 |
標準的なマザーで接続可能 | 標準的なマザーで接続可能 | マザーボードにM.2規格スロット必要 |
2.5〜3.5インチ。重たい | 2.5インチ(コンパクト) | 超コンパクト |
回転音がする | 無音 | 無音 |
容量比だと安い | やや高い | 高い |
メインドライブや重要データを保存するのに向いている!
キングストンの強みは30年に渡り、メモリ業界を生き抜いてきた信用力です。どんな方に向いているかというと、やはり第一にビジネス用途ですね。それも信頼性が必要とされる現場です。
個人で使用する場合も大事なデータのバックアップあるいはOSや重要アプリを走らせるメインドライブに向いています。愛着のある古いPCを生き返らせるのにうってつけです。
キングストンからは本製品の他にA400シリーズやHyperX FURY RGB SSDシリーズが販売されています。同じSATA接続ですので、読み書き速度の違いはさほどありません。
- A400は3D NANDに非搭載で保証期間も短くUV500よりも若干安め。
- Hyper FURYは自作er向けで本体が無駄に光ってかっこいいのですが、高め。
Kingston UV500の魅力3点を紹介するぞ
最初にスペックを確認しておきましょう。
スペック一覧
フォームファクタ | 2.5” |
インターフェイス | SATA Rev 3.0 (6Gb/秒) – SATA Rev 2.0 (3Gb/秒) と下位互換性があります |
容量1 | 120GB、240GB、480GB、960GB、1.92TB |
コントローラ | Marvell 88SS1074 Controller |
NAND | 3D TLC |
暗号化処理 | 暗号化のサポート (AES 256 ビット) |
順次読み取り/書き込み | 120GB モデル – 最大 520/320MB/秒 240GB モデル – 最大 520/500MB/秒 480GB モデル – 最大 520/500MB/秒 960GB モデル – 最大 520/500MB/秒 1.92TB モデル – 最大 520/500MB/秒 |
最大 4K 読み取り/書き込み | 120GB モデル – 最大 79,000/18,000 IOPS 240GB モデル – 最大 79,000/25,000 IOPS 480GB モデル – 最大 79,000/35,000 IOPS 960GB モデル – 最大 79,000/45,000 IOPS 1.92TB モデル – 最大 79,000/50,000 IOPS |
消費電力 | アイドル時 0.195W、平均 0.5W、読み取り時 1.17W (最大)、書き込み時 2.32W (最大) |
寸法 | 100.1mm x 69.85mm x 7mm (2.5”) |
動作温度 | 0°C~70°C |
保管温度 | -40°C~85°C |
重さ | 120GB~480GB モデル – 41g (2.5”) 960GB モデル– 57g (2.5”) 1.92TB モデル– 52g (2.5”) |
耐振性(動作時) | 2.17G (ピーク時、7~800Hz) |
耐振性(非動作時) | 20G (ピーク時、10~2000Hz) |
寿命 | MTBF (平均故障間隔):100 万時間 |
保証/サポート | 限定的な5年保証、無料サポート |
書き込みバイト総数 (TBW) | 120GB モデル – 60TB 240GB モデル – 100TB 480GB モデル – 200TB 960GB モデル – 480TB 1.92TB モデル – 800TB |
それでは以下に、本製品のオススメポイントを3点紹介していきます。
1 Marvell社の高級コントローラー採用!
SSDの内部構成は、①データを保存するNAND型フラッシュメモリ、②データをコントロールするコントローラー、③一時的なデータ保管を行う外部キャッシュで構成されています。外部キャッシュは無い製品もけっこうあります。
内部の画像はシールが貼られていて、わかりづらいですが、左側半分がNAND部分です。
本製品にも採用されている3D NANDは3次元にNANDを積層させることで大容量化に対応したものです。最近は3D NAND採用製品も増えてきましたので、これだけでは差別化になりません。
そこで注目したいのが能力を左右するコントローラーです。本製品は高級チップであるMarvell Dean コントローラ(88SS1074)を採用しています。
これにより、最大 500Mb/秒の読み取り速度と最大500Mb/秒の書き込み速度を実現しており、安価なSSDの割には高性能となっています。とはいえ読書速度はSATAの限界があり、他社製品を大きく凌駕するわけではありません。
いちおう確認したところ、外部キャッシュも搭載しているようです。
従来のHDD(ハードドライブディスク)よりも3倍〜5倍近く高速で動作するので、HDDをPCのメインドライブに使用しているであれば、SSDに交換するとかなり幸せになれるぞ!
2 米国基準の暗号化保護に対応!!
これはビジネス向けの機能ですが、米国で使われる256 ビットAESハードウェアベース暗号化とTCG Opal 2.0 に対応しているとのこと。
- 高度暗号化標準(AES)は、ストレージデバイスの機密データを保護するために米国政府が使用する標準暗号化手法
- TCG Opal 2.0 はTrusted Computing Group (TCG)により開発されたストレージデバイスにハードウェアベースの暗号化を適用するためのセキュリティ規格
うーん。専門的すぎて私にもわからない。まぁ、高度なセキュリティ対策を施そうと思えばできるようになっているということだな。
3 TBWもしっかり表記。保証もバッチリ!
一般的にフラッシュメモリの耐久性はHDDよりも高いのですが、とはいっても寿命があります。寿命を測る基準の一つに書き込める総量を表すTBWがあります。
安いSSDには、TBWを公表していない製品も多いのですが、本製品は次の通り、TBWを公表していますので信頼感がありますね。
- 120GB モデル – 60TB
- 240GB モデル – 100TB
- 480GB モデル – 200TB
- 960GB モデル – 480TB
- 1.92TB モデル – 800TB
TBWとは書き込める総量をあらわす単位です。 たとえば 60TBW とは 60TB 書き込めるという意味です。 つまり 60TBW のSSDは、毎日 1TB 書き込むとすると 60日 で寿命に到達するという計算になります。
30年に渡る実績があるからな。ちゃんとデータは公開するぜ
また次の通り、米国のメーカーですが、日本国内でのアフターサービスも無料で、日本語対応もしっかりしています。
無料テクニカルサポート
Kingston 製品を使用された際のご質問は、専門のテクニカルサポート担当者がお答えいたします。
日本語対応のサポート
電話受付時間:月曜日~金曜日 9:00 ~19:00※土日祝祭日・弊社指定休日は除く
そして保証も5 年間の長期保証になっているのも嬉しいですね。
Kingston UV500を使ってみました
開封してみました
おっと。驚きの簡易梱包。多少の衝撃では壊れないという自信の表れでしょうか。
おじさんが大きく登場!右下のシールを剥がすと保証がなくなりますので注意!
筐体はアルミ製で、排熱に配慮されています。安物はプラです。
しっかりしたビルドクオリティ。安心して使える感があるぞ。
SATA入力端子と電源に接続します。商品にはSATAケーブルは含まれていませんので、増設の場合はケーブルのあわせて注文しておきましょう。既存のHDDの置き換えなら使いまわしも可能です。
今回は以前購入して余っていたELUTENGのケーブルを使いました。PCケースによってはコネクタがL字でないとうまく収まらない場合もあるので事前に確認しておきましょう。
SATAケーブルを指すのは小さい方の端子です。
SATA用の電源コードを指したところ。
SATAケーブルはマザーボードのSATA端子に差し込みます。
電源を入れてBIOSを見ると、SATA6に本製品が登録されています。ちなみにSSDを増設しすぎてもう端子がありません。
どのSSDも最初は初期化(フォーマット)しなくては使えませんね。「ディスクの管理」項目から設定します。
Windowsしか使わないのであればNTFSでフォーマットすれば良いのですが、Macとデュアルブートで使うので、exFATでフォーマットしました。
無事Kドライブに割り当てられました。
読書速度を計測してみました。
定番のCrystalDiskMarkでUV500の読み書き速度を計測してみました。データ容量を変えて計測してみましてがさほどの違いはありませんでした。
さすがキングストンだな。読込みはもちろんだが、書込みについても500MB/sもの高速さだ。
まとめ|やっぱりキングストン。安心感があるね。
以上のように、UV500をざっと使ってみての感想です。まだファーストインプレッションなので、耐久性などは追ってレビューできればと思います。
Kingston UV500の評価
キングストンおじさんのデザインは、知っている人には安心感がありますが、女性ウケはしないですねぇ。アメリカぽくって私は好きですが。
筐体はアルミフレームでプラスチックにはない高級感を醸し出しています。
ベンチマークの項目で紹介したとおり、安定したスピードです。もしHDDをメインドライブに使っているのであれば、劇的なサクサク感を感じることができるはずです。
こればかりはこれまでのキングストンの実績を信用するしかありません。いまのところプチフリーズなどの症状は表れていません。
Amazonで5,000円程度で販売されています。同じ容量の他社製品と比較すると若干高く思えるかもしれませんが、信頼性や読書速度という点からみると、納得の値段と言えるでしょう。
- 500Mb/sの高速な読書速度
- 放熱性に優れる金属フレームで確かな安心感
- 長年の実績による確かな信頼性
- 簡易梱包すぎてチョット不安
- 店頭販売で探すのが難しい
- 女性にはキングストンおじさんの渋さが伝わらない
今回、初めてキングストンのSSDを試してみましたが、安定した読書速度で信頼できる製品と感じました。耐久性についてはこれから検証していきたいと思います。
ワンダフォー。長文レビューを最後まで読んでくれたのかい!これでももう君も立派なキングストンファンだな。
最後まで読んでくれてありがとう!おすすめできる商品なのでぜひ検討してみてくれ。