片側に7つのバランスド・アーマチュアを搭載した中華イヤホンを試す!
ガジェット探偵事務所へようこそ!所長のマーロウ(@marlowesgadget)です。
今回はHIFIGO社からサンプル提供いただいた中華イヤホンTRN X7をレビューしていきます。
TRNの製品をレビューするのは今回が初めてです。中華イヤホンといえばKZ(およびCCA)ですが、そのKZと同程度の評価を最近は受けているようです。
実際に2週間使用してみましたので、レビューしていきます。
- いろんな中華イヤホンを試してみたい
- バランスド・アーマチュアの可能性を探りたい
- ポピュラーミュージックが好み
- じっくりと音楽を楽しみたい
TRN X7のオススメポイントをチェック
メーカーがうたう本製品の特徴は次のとおりです。
- DLP-3D印刷技術により、構造の詳細がより正確で安定。ドイツの輸入樹脂がカラフルな樹脂パネル
- 7ユニットHiFiレベルの純粋なムービングアイアンイヤホン。
- 3チャンネルの独立したサウンドパイプ設計、より純粋なサウンドパフォーマンスを得るための優れたクロスオーバーシステム。
- 銀メッキアップグレードラインは、信号伝送の歪みと損失を効果的に低減。
本製品の特徴の一つが、シェルの部分が3Dプリンターによる造形とのこと。詳しいことはわからないのですが、流し込みよりも低価格で精度が高いものができるのでしょう。
ただしフェイスプレート部分は流し込みで、なにやらキラキラ輝く素材が埋め込まれていて、一つ一つことなる造形になっています。
機能面での特徴はなんといっても、片側に7つのバランスド・アーマチュアを搭載している、いわゆる「多ドラ」イヤホンということですね。
一般的にダイナミック・ドライバー型に比べて、バランスド・アーマチュア型は中から高音域の解像度が素晴らしい反面、低音の表現が難しいという特質があります。また一つ一つの音の表現力を高めるためにドライバーユニットの数を増やすのが、「多ドラ」ですが、その分、調整が難しく、技術力が求められるイヤホンといえます。
本製品のドライバーユニットは高音域(30095)x3、中音域(50060x2+29689)、低音域(22955)の3系統からなる構成です。
それでは早速、レビューしていきましょう。
TRN X7の実機をチェック
それでは早速、実機をレビューしていきましょう。
開封の儀
図面をプリントしたシンプルな化粧箱。もう少しデザインのやりようがあるかな。
中には紙箱でいろいろと詰まっています。
基本セット。けっこうしっかりとした円形ケースが付属しています。
イヤホン本体。3Dプリントされたというレジンシェルにフェイスプレートを接合したかたちです。フェイスプレートにはなにやらキラキラした素材がデザインとして入れられています。
付属品。イヤーピースSMLに加えて、ステレオジャック変換プラグ、航空機用変換プラグも同梱。
ケーブル装着の向きはマニュアルに書いてあります。
TRN X7の使い勝手と音質をチェック
↑今回は装着した様子がわかる写真があったので、そちらを使わせてもらいます。
装着感と使い勝手
ケーブルを耳の上からかけるタイプなので、安定性はあります。耳にケーブルがあたる感じが気になりますが、慣れれば問題なし。イヤーピースも標準的で、とくに柔らかいだとか硬いとかは無いです。
ケーブルは銀メッキ線ケーブル。コネクター部分はプラなので高級感は無し。マイク有りと無し版がありますが、私はマイクいらないです。
音質について
音質チェックはDAP FiiO M6を使いました。音源はソニーmoraサイトの無料FLAC音源(Voiceシリーズ)です。
第一印象は「BAオンリーなのにド迫力の低音じゃん!」でした。これまで使ったBAオンリーのイヤホンは中から高音域は素晴らしくクリアなのですが、低音の迫力にはかけるきらいがありました。その点、本製品は低音でも迫力を感じることができのは、大きな特徴といえるでしょう。
一方で、中音から高音域にかけても、解像度良く聞こえます。ただ、ややこもっている感じで、とくに高音域にかけて、他のBAイヤホンで感じられる透明感に欠けているように感じました。太めのファットな音と表現したら良いのでしょうか。
音域的に低音から中音域にかけても低音が強すぎるため、やや音が移動する際にアンバランスな感じを受けることがあります。
このあたりは、もちろん好みがあるでしょうし、聴く音楽の種類によっても印象は異なると思います。ポップスやロック、ビート系などは楽しく聞けるでしょう。反対にクラシックや女性ボーカルにはやや繊細さにかける傾向があるように感じます。
TRN X7のレビューまとめ
実際に使ってみての第一印象は「BAなのにしっかりとした音」でした。これまで使ってみたBAとはだいぶ違うテイストで、低音から中音にかけて迫力があります。どちらかというとポピュラーミュージック向けで、万人受けすると思いますが、マニアには向いていないように感じました。
付属品やデザインは合格点。一流メーカー製品のように洗練されておらず、中華テイストはありますが、製品はしっかりしています。
問題は、価格がやや高めだということ。10,000円超えがこの性能に合うかというと・・・もう少し安くても良いですね。付属品はつけなくても良いので。個人的には半額以下のKZ ZSXでも満足できます。
TRN X7の総評
総合評価
- いろんな中華イヤホンを試してみたい
- バランスド・アーマチュアの可能性を探りたい
- ポピュラーミュージックが好み
- じっくりと音楽を楽しみたい
という方向け。もう少し安くても良い。
\商品をストアで探す⬇/