2000円台で購入できるAptX HD対応のワイヤレスヘッドホンの実力はいかに?
ガジェット探偵事務所へようこそ!所長のマーロウ(@marlowesgadget)です。
今回はメーカーから提供していただいたワイヤレスヘッドホンCoumi M10をレビューしていきます。
COUMIは新興の中華系オーディオブランドです。ワイヤレスイヤホンのTWS-834Aもレビューしているのであわせてご参考ください。
- 安価でワイヤレスヘッドホンを購入してみたい
- 勉強やビジネス用にヘッドホンが欲しい
- 最高峰の音質は必要ではない
- ブランドにはこだわらない
COUMI M10のおすすめポイントをチェック
メーカーがうたう本製品の特徴は次のとおりです。
- Bluetooth 5.0対応で伝送の安定性と省電力化がアップ
- 40mm径のダイナミックドライバーと高性能クアルコムQCC3034エンジンを搭載
- ハイレゾ相当のaptX HDに対応
- 自社開発のイコライザー「COUMI EQ」アプリでカスタマイズ可能
- オーバーイヤー型なので快適な装着性と遮音性
- 50時間連続再生&無線でも有線で使用可能
本製品いちばんの特徴は③のaptX HDに対応しているということでしょう。この価格帯では多くの製品がAAC/SBCの対応にとどまっているところを、ハイレゾ相当のapt X HDに対応しているというのは、大きなポイントです。
筆者的にうれしいのは、コネクターがUSB-Cになっていることです。安価な機種だといまだにMicro USBが多いのですが、ユニバーサルなUSB Type-Cになっていることで充電が楽です。
インナーイヤー型中華イヤホンとスペック比較
同価格帯の売れ筋機種を同じ中華メーカーのAnkerとMpowから一つずつ選んでスペック比較表を作成してみました。
項目 | Coumi M10 |
Anker Soundcore Life Q10 | Mpow H20 |
---|---|---|---|
商品画像 | |||
寸法 | 5.0 × 16.6 × 20 cm | 18.35 x 17.45 x 7.85 cm | 15.4 x 14.2 x 8.8 cm |
本体重量 | 267 g | 290g | 261g |
通信方式 | Bluetooth 5.0 | Bluetooth 5.0 | Bluetooth 5.0 |
ダイナミックドライバーサイズ | 40mm | 40mm | 40 mm |
チップ | Qualcomm QCC3040 | ? | Qualcomm QCC3040 |
対応コーデック | SBC/AAC/aptx/aptx-HD | AAC / SBC | SBC/AAC/aptx/aptx-HD |
通話ノイズキャンセリング | ○対応 | ○対応 | ○対応 |
連続再生時間 | 最大50時間 | 最大60時間 | 30 時間 |
充電時間 | 約1.5時間 | 約2時間 | 1.5時間 |
充電端子 | USB Type-C | USB Type-C | Micro USB |
AUX端子 | 3.5mm | 3.5mm | 3.5mm |
専用アプリ | ○あり | × | × |
Amazon価格 (税込) |
クーポン適用 ¥2,639 |
¥3,999 | ¥3,990 |
基本的な性能やサイズ感は3機種ともほぼ同じです。特徴は次のようにまとめることができます。
- Bluetooth 5対応
- 40mmダイナミックドライバー採用
- AUX有線でも接続可能。
- イヤホン単体で50時間程度再生。
細かなところで見ていくと、次の違いがあります。
- Anker Q10はaptX / apt X HDに非対応。ハイレゾ対応といっているけど有線のみ。BassUpテクノロジーと呼ぶ低音強化機能あり。レッドカラーが選べる
- Mpow H20はチップがCoumi M10と同じQCC3040なので、ほぼ同性能だが、コネクタが古いMicro USB。電池持ちも最大30時間で最も低い。
- Coumiが最も安く、スペックが良い。専用イコライザーアプリを提供しているのはCoumiだけ。
本製品はなんといっても同スペック品に比べて価格が安いのが特徴だな。
COUMI M10の実機レビュー
それでは早速、実機をレビューしていきましょう。
開封の儀
ホワイト基調のしっかりデザインされた化粧箱に入ってきました。文字はすべて英語なので、英語圏でよく販売されているのでしょう。
箱を開けるとなんと専用のファブリックケースが!この価格帯でここまでのケースを用意するのは破格です。袋タイプがほとんどなのに。
ジッパーを開くと本体がお目見え。ハウジング部分は回転するのでコンパクトに収納できます。
ボディをチェック
形状はオーソドックス。カッコ悪さはないですが、Anker製品のようなカッコよさはありません。もう少し頑張って欲しいですね。
とくにRLのフォントサイズが大きすぎて、目立ちすぎです。
イヤーパッドはとても柔らかい素材です。耳あたりはとても良いです。
ハウジング部分の回転も問題なし。
右側に操作ボタンがあります。電源ボタンは再生ボタンと兼用です。
ヘッドバンド部分の伸縮。とくに問題ありません。
USB Type C to AケーブルとAUXケーブルが同梱されています。AUXケーブルはいかにも安物なので、有線で使う場合は買い替えたほうが良いでしょう。
付属のケーブルで充電中。
充電中はLEDランプが点灯します。
重量は本体のみで267g。
付属ケースとケーブルを含めて492gです。
COUMI M10の使い勝手をチェック
装着感
1週間使用してみての感想です。
まずフィット感。いいですね。イヤーパッドが柔らかく、バンドの締付けもきつくありません。パッドのサイズは標準よりやや細長い感じですかね。筆者の耳ではぴったりでしたが、耳が大きめの方は注意が必要かもしれません。
耳を全部覆うオーバーイヤー型なので、比較的音漏れが少なく、外の音が聞こえないタイプなので集中したいときなどにオススメです。※ただし音漏れしないわけではないので大音量に注意。
反対に電車に乗っているときや歩いているときなどは外の音は聞こえませんので、注意が必要です。勉強中のBGM再生などにも向いていると思います。
※外で使いたい場合は、ANC(アクティブノイズキャンセリング機能)がついたヘッドホンがオススメです。本機種は通話時用のノイズキャンセル機能のみで、音楽再生時にノイズキャンセリングはされません。
ペアリング
Android 11(OnePlus 8)で試してみました。
ペアリングはとくにドライバーやアプリなどは不要でいきなりBluetooth設定から可能です。Bluetooth 5なので検索も距離もバッチリです。
標準でaptX HDで接続してくれます(スマホ側が対応していれば)。
伝送距離は10m程度はいけます。通常のBluetooth接続とかわりありません。
音質について
まず大前提として、本機種に限らずほとんどのヘッドホンは大口径のダイナミックドライバーで音を鳴らしているので、当然ながらイヤホンに比べて迫力のある音づくりが特色です。
音質チェックはDAPの FiiO M6を使いました。本機種はワイヤレスでもapt X HDでハイレゾ対応ということなので、いつもどおりSONYのサイトから無料でゲットできるハイレゾFLAC音源のVOICES各曲でチェックしてみました。
音質はずばり「良い!」です。典型的なダイナミックドライバーヘッドホンの音が出ます。最近のイヤホンは全体的に質が上がっていて、ちゃんとしたメーカーのチップを使っていれば、ワイヤレスの場合ならそれなりに再生します。
ちなみに本製品は米国のクアルコム社のQCC3040チップセットを使っているとのこと。apt Xはクアルコムの技術なので、このチップを使えば当然apt X対応です。
とりわけ大口径ドライバーなので低音は迫力のある音が得られます。低音から中音域にかけてズンドコできます。ギターやベースの音はいい感じで鳴らします。高音もそれなりに鳴らしますが、BAイヤホンのような透明さは無いです。女性ボーカルやクラッシックを楽しみたければBAイヤホンの方が良いと思いますが、それ以外のポップス、ロック、ジャズなど全般楽しめると思います。
以上はワイヤレスのapt X HDでハイレゾ音源を聞いたときの感想です。ハイレゾ音源で無い場合は当然ながらやや解像度に欠けます。
意外にも有線AUXで接続した場合の音が良かったです。ワイヤレスは一般的にどうしても少し尖った感じの音になるのですが、有線だとそのトゲトゲしさがなくなりなめらかな階調になります。その分、迫力に欠ける感じになります。
あと最初聞いたときにびっくりしたのですが、結構音がこもった感じがしました。数時間鳴らすとエージング効果が出たのかこもりは軽減されたように思います。それでも少しこもりを感じますが、しばらく使うと消えるかもしれません。
他のレビューでも同じく音がこもるというのを見たので、エージング無しで聞くとこもりの印象が強く感じるかもしれません。
イコライザーアプリ
本製品は専用のイコライザーアプリをスマホで使用することができます。下記リンク先よりDLできます。
本機種はTWSなので「完全ワイヤレスイヤホン」を選択します。
※先にBluetoothでペアリングしておく必要があります。
日本語がちょっと変ですけど、「芸術家」はアーティストモードの意味でプリセットから選択することができます。
こちらがプリセット。ClassicやPOPなどから選択できます。
こちらがカスタムモード。ちょっとむずかしいので初心者はプリセットから選ぶのをオススメします。
実際に使ってみましたが、とくに問題なく使えます。音質の好みのある方は使ってみてもよいかと思います。ただ筆者的にはイコライザー機能付きのプレーヤーアプリの方をオススメします。⬇
バッテリー持ち
ヘッドホン単体で50時間持つとなっています。実際はその半分くらいだと思いますが、それでも25時間・・・。計測する気になれません・・。5時間ぐらい使用しましたがまだ80%残っています。
電池残量が少なくなってくると音声ガイドで知らせてくれます(ただし英語)
スマホのBluetoothでも残量を確認することができますが、これはあまり信用できません。アバウトすぎて急激に減ったりします(他の機種でも同様ですが…)。
COUMI M10のレビューまとめ
実際に使ってみての第一印象は「この価格でこの音鳴らすの!」でした。クーポン適用で2,000円台なので、もっとチープな音を想像していましたが良い意味で裏切られました。
ANCはついていないですし、ボディデザインもいまいちですが、なんといってもaptX HD対応で2,000円台の価格が素晴らしい。
オーバーイヤー型のヘッドホンとして、音質も合格点ですし、日常的な使用で不満はありません。それにしてもこの価格でフツーに使えるワイヤレスヘッドホンが購入できるなんて、良い時代です。
サブ用に一台備えておくのも良いと思うぞ。ケースがついているのも高感度ヨシ!
- apt X HD対応でこの価格!
- シンプルなデザイン。
- ワイヤレスの基本性能はバッチリ
- 有線でもそれなりの音質。
- コスパは最強。
- ブランドの知名度がない
- かっこよさはない。普通のデザイン。
COUMI M10の評価
総合評価
この価格帯で基本性能はクリア。コスパ最強
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