面倒なKextのアップデート作業を簡単に行う
ガジェット探偵事務所へようこそ!所長のマーロウ(@marlowesgadget)です。
CaseMODしたPowerMac i7に最新ブートローダーOpenCore0.7.0でHackintoshを楽しんでおります。Hackintosh運用歴は3年ほど。やっと初心者を抜け出した程度のスキルしかありませんが、初心者向けに基本テクを優しく紹介したいと思います。
OpenCoreとはなんぞや?という方は下記の記事からどうぞ。⬇
新型ブートローダーOpenCoreでHackintoshしてみる?【初心者向け/入門】
さて今回はカーネルエクステンション(Kernel EXTention)ことKextのアップデート方法について紹介したいと思います。
カーネル(kernel)とは、OSの中核となる部分です。ここにいろんな機能を盛り込むと管理が大変なので、別ファイルで管理しようというのがKextです。MacOSに限らず様々なOSに採用されているそうです。Hackintoshの場合は、Windows向けのグラフィックカード、オーディオ入出力、ネットワーク機能などをMacOSで動かすためのKextが開発されています。
Kextは上記の通り機能拡張ファイルなのでOpenCoreやCloverなどのブートローダによらず中身は一緒です。LiluやWhateverGreenなど必須Kextを始めとして、目的によって様々なものが開発されており、継続的にアップデートされています。これをいちいちGithub等の開発先を巡回してダウンロードしていたら面倒だということで、ドイツ系のHackintoshフォーラム、Hackintosh-Forum.deの方々が開発してくださったアプリが、今回紹介するKext Updaterです。
各種Kextのバージョンをチェックして、ワンクリックで自動でダウンロードしてくれますし、その他にも便利な機能があり、Hackintoshには必須のアイテムとなっています。
ダウンロードは下記のリンク先から⬇どうぞ。
Boot MacOSさんのページもあわせてご参考ください。⬇
Kext Updaterの使い方
1. Kextを更新
このアプリの本来の使い方です。いちばん右のCheckボタンをクリックするだけで自動的にダウンロードが始まります。ファイルは指定のフォルダに落としてくれますし、古いファイルは削除してくれます。
初回は一番右の鍵アイコンをクリックして、権限を与えておきましょう。上のような承認画面がでます。
上の画像の通り、ファイルが自動でダウンロードされ、最新版に更新されます。EFIの中身は自動で更新してくれないので、手作業でEFI上にあるKextファイルを置き換えます。
なお一番左のKextManagerボタンを押すとKextによってダウンロードするしないを選択することができます。トラブルが無い限り更新しますので、通常はお世話にならない機能です。
2. EFIをマウント
なにげに便利なのが、EFIボリュームのマウント機能です。権限を与えておくと、ワンクリックでEFIボリュームをマウントしてくれます。EFIのマウント方法については下記の記事もご参考ください⬇
【OpenCore入門】EFIをマウントする方法|4種類を詳しく解説【Hackintosh】初回に起動すると画面で次のように「便利な機能が使えないよ」と知らせてくれます。
つまり、OpenCoreのconfig.plistの設定で、Misc -> SecurityにあるExpose Sencitive Dataの値を「3」に設定しておけと言っています。
config.plistの該当箇所を見ると、「6」になっていましたので「3」に変更するとこの警告は出ないようになりました。
この初期設定を済ましたあとで、赤丸のEFIボタンを押下すると、EFIをマウントする権限を承認しろといってくるのでパスワードを入力します。するとEFIが自動でマウントされます。マウントされた状態だとEFIボタンが赤丸→緑丸になっています。
ワンクリックとパスワード入力だけで目的のEFIがマウントされるのでとても便利です。
3. EFIをバックアップする
こちらもとても簡単で便利です。Hackintoshの要となるEFIボリュームのバックアップを自動で指定のフォルダ(デフォルトだとドキュメントの中に)に作成してくれます。右から2番めのEFI Backupを押すだけ!
4. ブートローダーをダウンロードする
ブートローダーの最新版を自動でダウンロードしてくれます。こちらもDownloadをワンクリックするだけ!便利すぎます。
5. その他
あとはオマケ機能です。
Webdriverボタン。かつてはnVidiaのグラフィックカードが使えたのですが、Apple社と仲違いしてドライバーを更新しなくなったので、役に立たなくなってしまいました。ただHigh Sierra以前のOSにすればWebdriverが機能するので、そういう方のために残してあるのでしょう。
Reportボタンを押すと、Hackintosh-Forum.deのウェブサイトに飛んで、レポートを掃き出してくれます。現状のKext等のバージョンを確認するのに使えます(基本はトラブルのときなのでお世話になりたくないですが…)。
あとはなにげに便利なのがOpenCoreのバージョンの確認です。ちゃんとアップデートできているかひと目でわかります。
まとめ
以上、OpenCore環境におけるKext Updaterアプリの使い方を解説してみました。とても便利なアプリで助かっております。
Hackintoshは本当にいろんな方の善意で成り立っているんですね。Hackintosh-Forum.deの皆様どうもありがとうございます。
ではでは。今後もOpenCore関係の入門用TIPSを執筆していきたいと思います。乞うご期待。
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