マーロウ
中華スマホ初心者とAndroid One
親戚がスマホを安く購入したいというので、いろいろ悩んだ挙げ句、XiaomiのAndroid One 対応機種Mi A2を購入しました。中華スマホを初心者に紹介するのと言うのも、リスキーではありますが、価格とクオリティーを検討すると筆者的にはどうしてもXiaomi製品がオススメになります。ただし中華スマホに対応したSoftBank回線でも構わないという条件付です。
国内で2万円前後で安く入手できるSIMフリー機種に、HuaweiのNova lite 2やP20 liteがありますが、Mi A2に比べるとどうしてもスペックに見劣りしてしまいます。そこで不安がやや少ないAndroid One対応機種を選びました。
主にアジアなどの開発途上国、新興国市場での流通を目的とした、ミドルからローエンドの低価格帯スマートフォン。純正Androidが搭載されており、Googleによって最長2年のOSアップデート、3年間のセキュリティパッチが保証されている。
XiaomiのAndroid One対応機種
Xiaomi社は中国のデジタルファブリケーションメーカーです。中国ではHuaweiやOPPOとならび巨大スマホメーカーとして知られています。詳しくは下記記事をご参照ください。
【中国のApple?】小米科技(Xiaomi)ってどんな会社?詳しく解説します【まとめ】
さて同社はAndroidベースの独自ユーザーインターフェースであるMIUIを自社製品には載せていますが、本機種にはMIUIは搭載されていません。したがってXiaomiの独自機能は使えませんが、ろくな機能がありませんのでまったく心配不要です。かえって変なアプリがないのでスッキリします。
MIUIは日本語対応しているものの、日本で初心者が使う場合、ユーザーが少ないため周囲の人に質問したり、情報共有することにやや不安があります。その点、純正Androidであればそういう不安がやや解消されるということになります。
購入はいつも信頼の香港セラーGearBestから。特別なセールをやっていない時期でしたので、FLASHセールで購入しました。本体23,309円で送料込みでしたが、早く入手したかったのでDHLオプションをつけて追加311円。あと今回はトラブルがイヤだったので配送保険784円も掛けておきました。
購入は下記からどうぞ。国内のAmazonからも並行輸入品を購入できます。やや高めですが。
こちらはMi A2のプロモビデオです。
Mi A2のスペックをチェック
それではセラーの情報をもとに、スペックと特徴をチェックしていきましょう。ちなみにA2はもともとXiaomi Mi 6Xとして発売された本体をOSだけ入れ替えたものです。スペックはまったく同じです。
A2はRAMとROMがそれぞれ4+32GB / 4+64GB / 6+128GBの三種類があります。カラーはブラック、ゴールド、ブルー、レッド、ローズゴールドから選ぶことができます。今回購入したのは4+32GBのブラックモデルです。
ボティ:IPSでキレイな縦長ディスプレイを搭載
寸法 |
重量 |
ボディ |
SIM |
ディスプレイ Corning Gorilla Glass 5 |
ディスプレイサイズ 1080x 2160 pixels, 18:9 (403 ppi) |
サウンド 3.5mmジャックなし |
センサー |
ボディの特徴は・・・あまりないですね。パッと見もう極めてフツーなスタイルです。しかしよくよく見るとさすがXiaomiです。レビューで取り上げる通りビルドクオリティが高いです。
5.99型の超大画面な縦長ディスプレイを搭載
約6インチのFHDの解像度を持つIPS液晶ディスプレイを搭載しています。18:9のやや縦長サイズです。ノッチはないので前面カメラを搭載するスペース分だけボディサイズが長くなっています。背面はアルミ合金仕上げで非常に綺麗なフォルムでまとめられています。表面のガラスには指当りのよい2.5D加工を施されており、頑丈さで定評のあるGorilla Glass 5が採用されています。
プラットフォーム:ミドルハイレベルのSoCを搭載で十分な性能
OS → Android 9.0 (Pie)アップグレード可 |
SoC |
RAM |
ROM |
Micro SDカード |
Antutu score |
ミドルハイクラスのSoCスナドラ660を搭載していますので、普段使いであれば十分な性能です。Antutuベンチマークv7で128,000点ほどのスコアを残しています。Antutuスコアの比較は下記記事を参考にしてください。
【2022年1月最新】Antutu Benchmark ベンチマークをメーカー別にグラフ化!SoC別、インストール方法も
メモリは4Gあれば通常の使用で不足することはほとんどありません。
欠点はやはりMicroSDカードによるストレージの増設が出来ないことですね。32GBや64GBだと写真や映像を撮りためるとやや不足するので、不安な方は128GBをおすすめします。
通信:Softbank系しか使えません
3G Band |
4G Band TD-LTE B38 / B40 |
Wi-Fi 2.4Ghz/5Ghzデュアルバンド WiFi Direct対応, ホットスポット対応 |
Bluetooth AAC/aptX/aptX-HD |
GPS GPS, GLONASS, BeiDou, AGPS |
NFC |
ラジオ |
USB |
中華スマホにありがちなバンド構成で、DocomoのLTEのプラチナバンドであるB19に対応していません。田舎に行くと困ります。auのバンドにはまったく対応していないので、選択肢はSoftBank系しかありません。逆に言えば、SoftBankのバンドには対応しているので日本でも問題なく使えます。厳密に言うと技適認証がないので問題はありますが・・。
Wi-FiやBluetoothは問題なく最新の技術に対応しています。
そして筆者的にもっとも評価したいのがUSB端子をType-Cにしていることです。MicroUSBだとそのうちケーブルの接続部の爪が緩んでしまい充電できないという苦情を受けることになります…。
あと上記の表に含まれていませんが、赤外線ポートがついており、赤外線通信が可能です。のちほど紹介します。
バッテリー:容量は標準的。9V充電には対応せず
容量 |
急速充電対応 |
Qi ワイヤレス充電 |
バッテリー継続時間 |
バッテリー容量は標準的な3010mAh。少なくも多くもありません。一日使う分にはまったく問題ない容量です。充電は5V2Aの急速充電には対応していますが、9V2Aなどのより高速な充電には対応していません。ただ普段使いであれば5V2Aで十分ですけどね。
カメラ:20MP+12MPのSONY製デュアルレンズを搭載
リアカメラ |
フロントカメラ |
リアカメライメージセンサー |
フロントカメライメージセンサー |
リアカメラビデオ性能 |
フロントカメラビデオ性能 |
すべてSONY製の高性能イメージセンサーを搭載
リアカメラはデュアルレンズで、フロントカメラも含めてすべてSONY製のイメージセンサーが用いられています。リアのメインは20MPもありますので普段使いであれば十分な解像度が得られます。f値も1.75もあり、かなり明るい画像が得られます。
インカメラも自撮り需要に応えてリアカメラと同じ20MPのソニー製イメージセンサーが採用されています。贅沢ですね。以下公式の撮影例です。
開封の儀からファーストインプレッション
続いて購入したホワイトの通常モデルをざっと使ってみた印象をレビューしていきます。
開封の儀
安心で速いDHL。香港からSHIPPINGになって2日で到着!GearBestもたまたま在庫があったのか発送まで1日という速さ。
箱にはいつもの高級感はなく平凡な感じ。箱自体はしっかりと作られています。
箱を開け、説明書とケースが入っている小箱を取るとA2が現れます。
内容物一式。ケースの他に、USBケーブル、電源アダプタ、USB-Cイヤホンジャック変換アタッチメント、電源アダプター。電源プラグ変換アダプター。変換アダプターはセラーのオマケです。
なお保護フィルムは貼られていませんので事前に準備が必要です。
開封についてはこちらの公式UNBOXビデオもご参考ください。
フォトレビュー
全身ブラックです。大人な感じで高級感があります。
全身アルミニウム合金なので高級感があります。イヤーもうカッコいいですよ。変に背面ガラス仕上げにしない方が筆者は好みですね。
カメラ周り。キレイに納まっています。
ボトム。USB端子はType-Cなのでリバーシブル。イヤホンジャックはついていませんので、USB-C変換アタッチメントを利用する必要があります。
スピーカーの音質は…いまいちですね。通話する分には問題ないですが、音楽は聞けません…。
右サイド。本体厚さなんと5mm!気持ち良い薄さです。本体を薄くしたぶんカメラ部分が飛び出してます。それを含めても7.3mmという薄さ。
トップ。マイク穴と赤外線通信ポートがついています。
付属のソフトカバーをつけた様子。オリジナルのデザインを邪魔しないようになっています。
付属の中国式タイプCの充電器です。そのままでは日本で使えないので、変換アダプターをかませる必要があります。ただこの変換アダプターが外れやすいので、無理してこんなのを使う必要はありません。5V2A出力できる電源を買い直せば良いでしょう。
寸法と重量をチェック
保護フィルムをつけた状態で169gでした。標準的な軽さですね。
付属のソフトケースをつけた状態だと185g。
Mi 8(左)と比べてみました。Mi A2(右)の方がやや縦長なのがわかると思います。
厚みもMi A2(右)の方が薄いですね。
保護フィルムは事前に購入しておこう
保護フィルムが付属していませんので、事前に購入しておく必要があります。今回は日本のAmazonから。信頼のPDF工房さんの高硬度フィルムです。
カメラの穴やスピーカーごとに穴をあけており、精度もバッチリです。本体へのフィットと透明感も問題ありません。それなりの値段がするだけはあります。
ソフト面をチェック
素のAndroidでスッキリと使える
ホーム画面はこんな感じです。よく見るとXiaomiの余計なソフトがくっついてます。不要なら削除ですね。Google Playストアも最初から入っています。
設定画面。このあたりはXiaomiのMIUIとは異なります。
設定のなかにXiaomi製品ということでMiサービスという項目があり、Xiaomiにデータを送ることができますが、好んでそんなことをする人はいませんね。OFFでOKと思います。
Android 9へ難なくアップグレード
起動してからしばらくすると、Googleのサーバーに接続して勝手にアップデートしろと言ってきます。ついにはメジャーアップグレードでAndroid 9にしろというのでデータをDLして再起動するだけで簡単にアップグレードが完了です。
Antutuベンチマーク
とりあえずAntutu v7のスコアを紹介します。13万点超え。なかなかな点数ですね。
オマケ機能で赤外線通信が可能
最近のXiaomiスマホには搭載されていないことが多いのですが、本機種には赤外線ポートが搭載されていました。といってもあまり活用できないですが・・・。ゆいいつ便利なのが家電用のリモコンとして使えることです。
Google Play ストアから次のアプリをダウンロードすればリモコンとして使用可能です。
試しにLGのテレビのリモコンとして使えるかどうか試してみました。問題なく動作します。LGのテレビにはWi-Fi経由のスマホリモコンもありますが、Wi-Fiが切れていたりすると使えません。こちらは赤外線ですのでいつでも操作可能です。
ただしどうもこのアプリ、中国で販売されているTVしか対応していないようです。Toshibaなどはメーカーの選択項目にあらわれてこないですね。
→アップデートされてToshibaも使えるようになりました。
カメラソフトはGoogleではなくXiaomiアプリが付属
素のAndroidなのでGoogle謹製のGoogleカメラがついてくると思いましたが、そこはXiaomiのカメラアプリでした。XiaomiアプリだからといってGoogleに劣るわけではないです。
Xiaomiカメラアプリの画面。十分な機能が備えられています。
まとめ・評価
以上、ざっとA2をレビューしてみました。なかなかに完成度の高い機種ですね。
Xiaomi Mi A2のレビュー
総合評価
+PROS. 満足な点
- スッキリしたアルミ合金ユニボディと高いビルドクオリティで高級感あり。2万円台には見えない。
- ミドルハイクラスのSnapdragon 660なので大概の処理は無難にこなす。
- すべてSONY製のイメージセンサーで、リアカメラはデュアルレンズ。十分なクオリティ。
- Android One対応で日本語環境に問題なし。
−CONS.不満な点
- docomoのプラチナバンド非対応。SoftBank系列でしかまともに使えない。
- MicroSDカードに非対応でストレージ増設不可。
マーロウ