日本発売は無しだけれども触ってみたいよね!
ガジェット探偵事務所へようこそ!所長のマーロウ(@marlowesgadget)です。
久しぶりに中華スマホのレビューをお届けします。今回は、シャオミのフラッグシップ最新作Xiaomi12を自腹購入しました。Xiaomiシリーズはかつては「Mi」シリーズとよんでいましたが、11Tから「Xiaomi」シリーズに名称変更されました。
発売当初は日本のバンドに対応していることから日本国内販売も期待されましたが、グローバル版発表の際に、公式に日本販売は無いと宣言されました。ということで少し盛り上がりにかけますが、なんといってもXiaomiのフラッグシップ。その仕上がりはどうなんでしょうか。早速レビューしてみたいと思います。
↑Xiaomi12グローバル版のPVです。
Xiaomi12の特徴とスペック
カラーリングはグレー、ブルー、パープルの三色展開です。中国版はレザーバックのグリーン仕様もあります。
一時期、フラッグシップを200g超えの大型サイズにする風潮がありましたが、あまりにも重すぎるため、iPhoneのように画面サイズを抑えた(6.28インチ)コンパクトサイズに戻ってきました。ボディ重量180gは嬉しいですね。
ボディはガラスサンドイッチタイプで、フロントディスプレイはGorillaGlassVictus、リアはGorilla Glass 5で保護されています。リアパネルにはマットコーティングが施されているため、少し質感があり、指紋がつきにくくなっています。
スピーカーはHarmonKardonの「ゴールデンイアーズ」チームと共同で調整しているそうで、HarmonKardonのロゴがボディに印字されています。また「Dolby Atmos」をサポートしています。
寸法
152.7 x 69.9 x 8.1 mm
防水
不明
指紋認証
画面内
FOD
重さ
180g
ガラス保護
Corning® Gorilla® Glass Victus
スピーカー
デュアル
Dolby Atmos
SoCは当然フラッグシップであるSnapdragon® 8 Gen 1です。メモリもLPDDR5、ストレージもUFS3.1と現時点で最高のスペックです。
OS
Android 12
MIUI 13
メモリ
LPDDR5
8 / 12GB
SDカード
なし
SoC
Qualcomm
Snapdragon 8 Gen 1
ストレージ
UFS 3.1
128GB / 256GB
Antutuスコア
900,000
ディスプレイは特に目立った最新機能を盛り込んでいるわけではないですが、リフレッシュレートは120Hz対応ですし、12bitカラー、HDR10+やDCI-P3色域にももちろん対応。16000レベルの自動明るさと周囲光への反応など、クオリティを上げてきています。輝度は全機種の900ニットから1,000ニットに改善され、ピーク輝度は1,500ニットに達します。
解像度
2400 x 1080
FHD+
リフレッシュレート
120Hz
種類/サイズ
6.28″
輝度/コントラスト
1,000 nit
5,000,000 : 1
バッテリー容量は4,500mAh。競合製品の多くは、5,000mAhなので比較すると少し容量低めとなります。それを補うため67Wの急速充電に対応しています。
さらに無印でもワイヤレス充電に対応してきました。それも50Wの急速充電です。
また充電規格もQC4+ / QC3+ / QC3.0 / QC2.0 / PD3.0 / PD2.0と幅広く対応しています。
容量
4500 mAh
ワイヤレス充電
50W
急速充電対応
67W
継続時間
?
5Gはn77,78,79の日本バンドフル対応です。さらに4GもB8/B18/B19の各社フル対応…。日本発売が期待されるも頷けます。
ただしミリ波n257には対応しておりません。現状ではほとんどの機種が対応していないの当然といえば当然ですが…。
5G Band
n1/n3/n5/n7/n8/n20/n28/n38/n40/n41/n66/n77/n78/n79
Wi-Fi
Wi-Fi 6 / Wi-Fi 6E
GPS
GPS (L1+L5 Dual Band), Galileo: E1+E5a | GLONASS: G1 | Beidou| NavIC: L5
ラジオ
x
4G Band
FDD:B1/2/3/4/5/7/8/12/13/17/18/19/20/25/26/28/32/66 TDD: B38/39/40/41/42/48
Bluetooth
Bluetooth 5.2
NFC
○
USB
USB-C
メインのイメージセンサーはSony IMX 766です。XiaomiシリーズはしばらくSamsung製でしたがSonyに戻ってきました。ただIMX 766はハイクラスのイメージセンサーですが、最新ではなく、2020年には発売されていたものです。そういう点では目新しさには欠けますね。
リアメインカメラ
SONY IMX 766
50 MP
f/1.88, 1/1.56″, OIS
マクロ
5 MP
ƒ/2.4
フロントカメラ
Samsung JD1
32M
広角
不明センサー
13MP
ƒ/2.4
白黒
なし
手ブレ補正
OIS
光学手ブレ補正
イメージセンサーの性能比較は⬇のページご参考下さい。
【まとめ】スマホ向けイメージセンサーの性能を比較してみた|スペック一覧Xiaomi12の実機をフォトレビュー
今回は中国版につき、京東(JD)で購入。3999元+送料+輸入消費税でした。ただしいろいろとトラブルがあって到着まで一ヶ月半もかかってしまいました。このあたりは追って詳しく書き足す予定です。
パッケージ
開封についてはビデオでまとめてみました。↑
12の文字が印象的なパッケージ。いつものデザインですねー。
いつも通りのケーブルと充電器、保護ケース。充電器は中国仕様なので日本でも使えます。保護フィルムは最初から本体に貼り付けてあります。
ボティ
今回は渋いブラックをチョイス。まさに大人のスマホです!
ロゴがXiaomiに変わっています。個人的にはMiロゴの方が良かったです。
大型化したメインレンズ。
右サイドに電源ボタンと音量ボタンが集中しています。
左サイドには何もありません。
トップにはスピーカー、マイク穴、赤外線ポートがあります。
ボトムにもスピーカー。中央にはUSB-Cコネクタ。右側にはSIMトレイが配されています。
背面は一見プラスチックに見えますが、AGガラスと呼ばれる素材だそうです。マットな仕上がりで高級感があります。指紋につきにくく良い仕上がりです。
充電器とケーブル
67W 充電器。コネクターはUSB-Aです。
入力5V⎓3A、出力5-20V⎓6.2-3.25Aとなっています。最大出力は表記通り67Wですね。
※AliExpressでグローバル版を購入するとEUタイプの充電器になるので注意!!!
重量チェック
フィルムとSIM込で183g。看板通りの軽量さです。ただこれでもiPhone(162g)に比べるとまだ重いです…。
ケース込だと201g。
Xiaomi12のパフォーマンスをチェック
OS
今回は中国大陸版なのでMIUIの大陸版が入っています。購入時はまだカスタムROMが出ていなかったので、簡易的な日本語化を行いました。
中国向けですので、初期設定で日本語が選択できません…。ただ日本語表記はできるようになっていて、選択メニューが出てこない仕様とのこと。
そこで、USBでPCと接続してADBで次のコマンドを入力すると日本語に切り替えることができます。
settings put system system_locales ja-JP
ただ日本語に切り替えても一部のシステム言語表示は変わりません(英語のママ)。
中国版につき、Google Playがインストールされていませんが、小米応用商店/GetAppsからGoogle Playを簡単にダウンロードできます。
日本語は中国語フォントにて表示されますが、気持ち悪いので、AndroPlusさんが配布されているMejiroフォントに切り替えました。テーマストアから入手することが出来ます。詳しくは↓から。
ただしChromeではシステムフォントでしか表示されないとのことで、残念ながら中国語フォントのままになります。
気持ち悪い方はカスタムROMを導入すれば解決します。⬇
(追記)公式グローバルROMも出ました。⬇
指紋認証
画面内指紋認証は爆速です。一昔前のいらいら感はもう過去のものですね。
ベンチマーク
Antutuベンチマークスコアver.9
だいたい90万点前後の点数が出ています。こんなもんでしょう。
ただ最初の計測時には、二回目からサーマルスロットリングが生じて、途中から計測ができなくなりました。不思議と翌日からは出ていませんが…。
Geekbench 5ベンチマークスコア
GeekBenchはシングルで1200点近傍、マルチで3500近傍でした。
なおMIUIにはパフォーマンスモードという性能を向上させるモードに変更することが出来ますが、AntutuもGeekbenchもパフォーマンスモードにしても数値の向上は確認されませんでした。
ベンチマークの比較は次の記事をご参考下さい。
【2022年1月最新】Antutu Benchmark ベンチマークをメーカー別にグラフ化!SoC別、インストール方法も 【2022年5月最新】Geekbench 5ベンチマークランキング|SoCやメーカー別にグラフ化|スマホ性能評価Widevine Security LevelはL1です。Netflix等でのHDビデオの視聴も問題ありません。
ゲーム性能
現状、最高峰のSnapdragon 8 Gen 1搭載ですので、ほとんどのゲームはヌルサクです。
GameTurboモード。
設定からパフォーマンスモードに変更できます。
原神
人気RPGゲーム「原神」を最高レベル(フレームレート60fps)でプレイしてみました。事前にアプリから警告されるように、それなりに発熱しますがアチアチというほどではありません。ただ、瞬間的にカクつくことがあります(発熱を抑えるために性能を下げているという指摘あり)。
→ゲームターボでパフォーマンスモードにしたらやや改善したような…。
PUBG
ご存知人気バトルロワイヤルゲームPUBG。FHD+フレームレート;ウルトラでまったく問題なく動作します。発熱は気にならない程度です。
総じてゲーム性能は高いですが、スナドラ888と、較べて劇的には変化していないので、ゲーム目的で、買い換える必要は無さそうです。
通信性能
中華版のためかVoLTEも最初から開放されていますし、ドコモプラチナバンドもちゃんと掴みます。Wi-Fiも6対応なので爆速です(Wi-Fi6対応ルーター必要)。
唯一の問題は、楽天モバイルの楽天Link非対応機種ということで、楽天Linkが起動しないことです。これについては楽天LinkのバージョンをV.2.1.13に下げることで解決可能です(APKでインストール)
Xiaomi12のカメラ性能をチェック
本機種はカメラ性能について、大きなアップグレードをしませんでした。スペック欄でも書いたとおり二年前のIMX766です。焦点追跡やスピードなどソフト的な洗練にエネルギーを注いだようです。
とはいえ依然としてIMX766はトップクラスのイメージセンサーであることには代わりありません。
DxOMARKのランキングは33位と振るいませんでした。これには望遠レンズがついていないためズーム性能が低いということも考慮されているようです。
屋外撮影
屋外撮影はおおむねきれいに撮影できます。ただ望遠レンズが無いので景色や人物を撮るにはやや力不足なところがあります。あと広角もけっこう歪みますね。
広角
2倍ズーム
屋外夜景
街頭があればキレイに取れますが、真っ暗だと流石に厳しいですね。
室内物撮り
物撮りはかなりきれいに撮れますね。
マクロ撮影。マクロレンズは搭載していないのにも関わらず、結構寄れます。
ビデオ性能
カメラまとめ
カメラ性能について、メインイメージセンサーがSONY IMX 766ということで、劇的な進化が感じられるわけではありませんが、相変わらず質の高い画像を、提供してくれます。
Xiaomiは以前からそうなのですが、少しインスタ映えするように色を盛ってるので、ナチュラル派には合わなさそうです。そういうのが気にならないのであれば十分な性能だと思います。
充電・バッテリー性能
バッテリー持ち
(調査中)
急速充電性能
同梱されている67Wチャージャーによる急速充電はかなり便利です。朝の忙しい時でも20分程度チャージするだけで20%→60%。30分程度で20%→80%近くいきます。100%に充電するためには1時間程度かかります。
ただし67W充電は独自規格につき専用充電器のみ急速充電可能です。
ワイヤレス充電
Xiaomi12はワイヤレスで50Wの急速充電に対応しているのが魅力の一つですが、50Wの出力を出すためには高出力に対応しているワイヤレスチャージャーが必要です。
なおXiaomiの20Wワイヤレスチャージャーで充電してみたところ問題なくチャージできました。
Xiaomi 12レビューまとめ
以上、レビューしてきた内容を総括してみます。
- 素晴らしいビルドクオリティ。高級感良好。
- 発色良く鮮明なディスプレイ
- Snapdragon 8Gen1による高性能とサクサク感
- 快適な65W急速充電とワイヤレス充電
- 爆速な画面内指紋認証と顔認証
- 平凡なデザイン(質は高いが…)。
- やや低いバッテリー容量
- 望遠レンズなしのカメラ
デザイン
メインレンズが大型化したカメラユニット。デザイン的には普通ですね。良くもなく悪くもなく。他のディテールはいつもどおり素晴らしく収まっています。背面のマット仕上げもキレイです。ただフラッグシップ機種としてこれで良いのか…っていうのはありますね。OPPOのFind X5は頑張ってる感あるので…。
携帯性
6.28インチの180gは片手で持つギリギリの大きさで快適です。エッジは心地よい適度なカーブでゲーム時も問題無し。個人的にはもう少し軽くても良いです(iPhoneなみに)
レスポンス
当然ながら快適です。Snapdragon 8 Gen1+LPDDR 5+UFS3.1の最高レベル構成なのですべての操作がサクサク。なかでも画面内指紋認証が高速なのは嬉しいです。かつてXiaomi 9の頃はイライラしたものですが笑。
画面表示
今回はSamsungではなく、中国製の有機ELディスプレイですがかなりキレイです(発色良く鮮明)。文句なし。ここまで来ると中華ディスプレイはもう馬鹿にできませんね。リフレッシュレート120Hz対応になっておりゲームやSNS閲覧に効果発揮。
バッテリー
コンパクト化したので4,500mAhはやや少ないですね。ゲームする人にはもの足りないでしょう。ただそれを補うために無線充電にも対応しているって感じでしょうか。67W充電なので20分も充電すれば8割程度になるので個人的にはさほど気になりません(iPhoneの低速充電に比べれば快適)。ただ120Wの超急速充電技術を有しているXiaomiならもう少し頑張ってくれても良かったかもしれません(120Wチャージャーに対応しているかは不明)。
カメラ
カメラはハイレベルなものの、物足りなさはあります。一般ユーザーが使うぶんにはまったく問題なく、綺麗さに満足できるでしょう。しかしフラッグシップですから、望遠レンズはほしいし、もう少しなにか進化を感じられる性能が欲しかったというのが実感です。
Xiaomi 12の評価
総評
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