ガジェット探偵事務所へようこそ。最近、注目され始めたアクティビティトラッカー。XiaomiからMi Bandの最新版が発売されたので早速購入してみたぞ。
所長。タイトルではスマートウォッチって書いてますよ。どういうことですか?
うむ。本機種は時計だけではなく、心拍や歩数など日常生活の様々な活動を計測することができるのでアクティビティトラッカーと呼ぶほうが正確なのだ。でも馴染みがないのでタイトルはスマートウォッチとしておいた。以下に活用方法も含めてレビューしていくぞ。
【レビュー】Xiaomi Mi Band 4|3,000円台で買えるお手軽スマートウォッチが超絶進化【活動量計】まとめ
Xiaomiのアクティビティトラッカーについて
身の回りのガジェットをXiaomi製品で統一するのがマイブームのマーロウです。Huawei Band 3を所有しているにもかかわらず、XiaomiのアクティビティトラッカーMi Band 3をポチッとやってしてしまいましたのでレビューしていきたいと思います。
えっとまず、Xiaomi(シャオミ)って何?ってなりますよね。日本に進出していないので知名度は低いですが、中華ガジェヲタの間では有名なメーカーで、高品質なのに格安なスマホをつくることで有名です(世界シェア4位)。近年はスマホだけでなく、家電製品を始め様々なデジタル製品を送り出しています。
ちなみにXiaomiはスマートウォッチを含むウェアラブルデバイス(身につける装置)の世界シェアで1位を獲得しています(2018年調査時)。Xiaomi社の詳細は下記の記事を参考にしてください。
【中国のApple?】小米科技(Xiaomi)ってどんな会社?詳しく解説します【まとめ】
こういう製品は全部スマートウォッチと呼ぶのかと思っていましたが、正確には時計というよりも、活動を計測する機能のほうがメインのため、アクティビティトラッカー(活動量計)と呼ぶらしいです。
バンドカラーはブラック、レッド、ブルーの三色展開。その他にもサードパーティから様々な色や柄物が発売されています。
下のプロモーションビデオもあわせてご参考ください。
どこで購入するのがお得?
筆者が購入したのは2018円7月。27.99$で中国の通販ショップAliExpressから購入しました(送料込み)。日本円で約3,000円ですね。当時はまだ発売して間もない頃でしたので、このくらいの価格でしたが、2018年秋頃には22$程度まで値下がりしたこともあります。ただ22$くらいが底値だったようで、最近はそこまで安くならないですね。
中華系オンラインショップからの通販に抵抗のない方は下記からどうぞ。お安く購入できます。ただし商品に初期不良等の問題があった場合などは英語でやり取りをしないといけませんのでご注意を。ショップによってセールしていたりいなかったりするので各社のサイト覗いてみてください。
中華系ショップで購入する場合、CHINA Versionと表記されている場合がありますが心配いりません。中国から輸入した場合、どこで買っても最初は中国語モードで起動しますが、スマホと連動したときにアプリ(Mi Fit)が日本語であれば日本語に変わります。
上位版としてNFC対応モデルも販売されていますが、日本で普及しているFeliCaに対応していないのでまったく活用できません。
もうひとつ紛らわしいXiaomi Hey+という商品があり、Mi Band 3のディスプレイをカラーにした上位版のようなものです。こちらは価格も60$程度と高く、日本語に対応していませんのでおすすめできません。
Xiaomi社は日本に進出していませんが、TJCという会社が正規代理店で輸入販売していますので、国内でも入手可能です。TJC社はSTARQというブランドで販売しています。Amazonや楽天で正規品が出品されていますので、中華系オンラインショップから買うのはちょっと不安だという方は覗いてみてください。正規代理店なので保証がしっかりしていますが、その分値段も5,000円超えになってきます。
なおAmazonなどで正規代理店でなく、並行輸入している業者が出品している場合があります。筆者的には、急いでいるのでなければ、中華系オンラインショップから購入するのと大差ないので、正規品を買うか、中華系ショップかのいずれかにすべきだと思います。
3,000円程度で購入できるなんてお買い得ですね。でもあまりにも安すぎて機能が不十分だったり、すぐ壊れたりしないのですか?
その点ついては全く心配不要だ!私は半年以上使っているが全く問題ない。以下に詳しく説明していくぞ。
そもそも何のために使うのか?
なんとなくスマートウォッチという言葉に惹かれたという方もいるでしょう(筆者のことです^^)。あるいはApple Watchのイメージでクールなデジタルウォッチというイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。
筆者もアクティビティトラッカーはHonor Band 3に続いて2台目ですが、初めて使ってみたときは感激しました。とにかく高性能で便利なんです。時刻をチェックするという機能は二の次で、24時間365日常時身につけていることで、さまざまな活動を自動的に計測してくれるのが一番のメリットですね。具体的には次のようなケースで活躍します。
私も使ってみたけど、運動が不足しがちだから毎日の歩数を測ってくれる万歩計の機能がいちばん便利かな。
私はオッサンなので毎日薬を飲まないといけないのだが、毎日きまった時間にお知らせしてくれるが便利だ。
他にも工夫次第でさまざまな使い方ができます。それでは具体的にどのような機能が備えられているかチェックしていきましょう。
Mi Band 3の基本性能をチェックしてみよう
アクティビティトラッカーと呼ばれるだけあって、時計のほかに、次のような機能を備えています。後ほど機能の一部を実際にチェックしてみます。
前機種のMi Band2もIP68の防水性能がありましたが、より防水機能が強化されました。なんと5気圧、水深50mまでOKです。つまり水泳しているときやシャワー時も装着可能なんです。スポーツでの使用機会が増えますね。
前機種のMi Band2と比べて、画面サイズがかなり大きくなり、5行のメッセージを表示できるようになりました。画面自体のタッチスクリーンでスワイプで操作できます。ディスプレイは有機ELのため低電力で動作します。
画面が大きくなった分、バッテリーサイズも大きくなりました。一回の充電で20日間持つ容量を備えています(後ほどのレビューでも検証しています)。
本体の背面には光学式の脈波センサーが搭載されています。脈波とは、心臓が血液を送り出すときに発生する血管の容積変化(ふくらみ)で生じる波形のことで、LEDで光を当て、光の吸収量を測定することで、脈拍などの測定ができます。どのメーカーのセンサーが使われているかはわかりませんが、日本のROHM社などが同様の製品を発売していますので、詳しい説明は下記リンク先をご参照ください。
加速度センサーと脈波センサーを搭載していることと、歩数アルゴリズムでフィットネスを高精度に計測することができます。
とくにランニングなどの運動時にアクティビティモードをオンにすると、スマホと連動させることで(後述)、GPS移動ルート、カロリー消費、走行速度と心拍数をリアルタイムで計測できます。
また18種類のアクションタグに対応しており、タグを選択することで、特定運動を区別することができます。
アクションタグ種類:縄跳び、ランニング、腹筋、歩く、立つ、階段を上る、サイクリング、運転、電車、バスケットボール、バドミントン、卓球、座る、食事、睡眠、お風呂、歯磨き、カスタム
アクションタグのアイコン。運動を区別するのに便利。
省電力に対応したBluetooth 4.2 BLEを搭載しているので、スマホとワイヤレスで接続でき、接続している間もさほど電力を消費しません。また一度ペアリングしておけば、勝手にデータ連動しますし、スマホからの通知を受けることもできます。
スマホとの連動については専用のMi Fitというアプリがあり、簡単に接続することができます(後述)。スマホと連動させることで活動の分析がかなり詳しくできるようになります。接続方法についてはのちほど紹介しています。
類似商品とスペックを比較してみた
前機種のMi Band 2と同等機種のHuawei(honor) Band 3と主要スペックについて比較表を作ってみました。
機種 | Mi Band 3 | Mi Band 2 | Huawei Band 3 |
---|---|---|---|
スクリーン | 0.78インチ有機EL | 0.42インチ 有機EL | 0.91インチ 有機EL |
操作 | タッチスイッチ+スワイプ | タッチスイッチ | タッチスイッチ |
テキスト | テキスト表示可 | アイコンのみ | テキスト表示可 |
防水 | 5気圧 | IP67 | 5気圧 |
電池容量 | 110mAh | 70mAh | 100mAh |
最大持続時間 | 約20日 | 約20日 | 約21日 |
本体重量 | 17g | 18g | 18g |
その他の機能は各機種とも同じですので比較は省略します。
Mi Band 2との違いは、画面が大きくなったことと、防水性能が強化されたこと、テキスト表示が可能になったことですね。また画面がタッチ操作でスワイプできるようになったのも大きいです。
また全体的にMi Band 3はHuawei Band3と同等スペックというのがおわかりいただけるかと思います。
左がMi Band 3、右がHuawei(Honor) Band 3です。丸みを帯びた形状と、バンド穴が違いますね。
ファーストインプレッション(開封の儀)
それではお約束の開封の儀行ってみましょう!
おぉ!アップルライクでありますが、斬新なパッケージング。時計に見えない所が良いですね。※現在は下記の新パッケージにデザイン変更されています。
正面から見たところ。ちなみに数字はシール貼りですよ〜。
背面。いつもどおり凹んでます。中国個人輸入アルアルです(笑)。
箱は二段重ね。
バンド部分には形崩れ防止用にスポンジが埋め込まれていました。
バンドと本体。本体は丸っこくて可愛らしい感じです。
側面の溝にバンドをはめ込むかたちです。
本体背面。MIのロゴあり。中央は脈波計測用のLEDセンサー。
充電とバッテリー持続期間をチェック
充電は専用のUSBアダプターで行います。かなりケーブルが短いのと小型なのでケーブルを無くしてしまうと大変です・・・。
1Aのアダプターでおよそ2時間程度で満充電できます。残念ながら2A以上の高速充電には対応していません。高出力のアダプターは場合によっては充電すらできない場合があるので注意が必要です。
説明書と充電用専用USBケーブル(付属品一式)
端っこに充電用端子があります。
はめ込むとこんな感じ。ちょっとケーブル短いですね。
充電中の様子。終わるとブルブル震えて教えてくれます。
公称20日となっていますので、実際に無充電を続けたところ、確かに20日持ちました。約10%残量があります。筆者の場合は通知OFF、睡眠計測ありの環境です。他のブログでもおおむね20日持つという意見が多いようです。
使い方やバッテリーの劣化等で継続時間は変わってくるでしょうが、かなり長持ちしますね。そのぶん節電機能がシビアで、画面表示してもすぐに消えますが(笑)。
充電が10%を着ると本体に少充電マークが表示され、Mi Fitでも注意喚起してくれます。
半年使用してみての感想
バンドの素材は熱可塑性エラストマー(TPE)(いわゆるシリコン)でゴムとプラスチックの中間のような素材です。傷がつきにくく、適度に柔らかい素材です。肌触りも悪くもなく、本体の軽量さと相まって装用しているのを感じさせないほどです。
ちなみに本製品で使われているのはDuPont社のTPSiVという素材だそうです。
バンドは一つ穴で留めます。ちょっと留めにくいですねぇ。改善希望です。
ただ通気性がないのでスポーツするとバンドの下に汗がたまります。これが気持ち悪いときもありますね。また汗のせいで心拍計測がうまくいかないこともあるようです。
ちなみに画像の位置で留めるのがベストらしいです。ストラップは定期的に洗ったほうがいいです。時計と一緒で臭くなってきます。
重量を計測してみました。バンド込みで20gという軽さです。公称値よりやや重いですが。
本体だけだとわずか9gしかありません。
前述の通り、耐水性は5気圧(50m)まで対応になりました。Mi Band2のIP67だと日常防水で水泳やシャワーには耐えられませんが、本機種から耐えられるようになったということです。実際に風呂につけて入ってみましたがまったく問題ありません。
Huawei Bandはバンドの接続部分がパッキンと接着剤による接着なので、5気圧防水でも、そのうち接着部が劣化して外れてしまいますが、本機種はバンドの輪っかにはめこむタイプなので、耐久性も期待できます。
半年間、ほぼ毎日着用してみて、バンドが切れたり、バッテリー劣化によるトラブルはありませんでした。本体をどこかでぶつけたみたいですが、頑丈なので割れずに、少しキズがついているだけです。
Mi Band 2の頃から問題になっている日中の視認度問題。本機種でも改善されていなようです。バックライトをつけない有機ELの特性ですかね。それとも省電力でケチってるかもしれません。実際に日差しの強い日中の屋外では、写真の通りほとんど見えません(これでもONになっています)。屋外での利用がメインの方にはおすすめできないですね。
タッチパネルになったのでフリックとボタンタッチで操作できます。
ロックをかけている場合は上にスワイプさせます。私はロックしてません。
項目を変えるときは上下にスワイプさせます。
戻るときはボタンをタップです。
ストップウォッチなど長押しすると動作する動きもあります。タッチパネルはやや感度が鈍い感じですが、慣れると問題ありません。
また設定から腕を振り上げたときに画面ONにすることもできます。
操作画面
本体に表示される操作画面を紹介します。
「通知」「心拍数」
「消費カロリー」「運動距離」
「デバイスを探す」「タイマー」
「エクササイズ」「歩数」
「天気予報」「バッテリー残量」
フィットネスアプリMi Fitのセットアップ
中国メーカーのアプリって使いにくそうなイメージがありますよね。大丈夫ですか?
それが全然問題ないのだよ。とても洗練されていて使いやすい。日本企業が逆に見習ってほしいくらいのレベルだ!
Mi FitというXiaomi製品のフィットネス管理アプリがiOSとAndroidともに提供されています。アプリ自体は日本語対応で提供されています。また使い勝手も洗練されていて問題もありません。
Mi Fitの使用にあたってはXiaomiのアカウント作成が必要ですが、簡単にできます。詳しくは体組成計のレビュー記事をご参考ください。
【レビュー】低予算でスマート体重計を試したいならこれがオススメ|Xiaomi Smart Weight Scale【スマホ連動】
Mi Fit インストールしたあとは本体とアプリをBluetoothでペアリングします。一度ペアリングしておけば次回からは自動で接続してくれます。
Mi Fitアプリのプロフィールからデバイスを追加を選択
バンドを選択します。スマホのBluetoothはONに。筆者はすでに体組成計Mi Body Composition Scaleをペアリングしています。
各種設定画面です。
サブメニューの一例:座り過ぎ設定
フィットネスを計測してみる
Mibandの機能は大きく2つに別れます。一つは日常の活動の計測。そしてもう一つはフィットネスの計測です。スマホならびにMi fitと連動させることで、GPSを連動させたりして、かなり詳しく活動を計測することができます。ランニングやサイクリングをされる方にはかなり役に立つと思います。
ウォーキングの記録。Mi band 3にGPS機能はありませんが、スマホと連動させることで活動経路をマッピングすることができます。
画像のようにスマホと連動させることで速度と心拍数、高度が計測できます。
Mi Fitはかなり洗練されたインターフェースで見やすいです。
ご覧のようにかなり詳しく記録してくれています。心拍を計測することでインテンシブなのか、ライトなのかなども教えてくれます。
Mi fitはGoogle Fitとも連携することができます。自動でデータを流してくれますので、将来的に他の機種にのりかえてもGoogleにデータを残すこともできます。
睡眠計測について
心拍を計測することで睡眠時間を計測することができるにも活動量計の特徴の一つです。Mi Fitの場合は次のような表示になります。わかりやすいインターフェースでよくできていると思います。ちなみに目覚ましのバイブレーション機能もついています。
他の日と比較してくれたり、類似したユーザーとの比較してくれるのはわかりやすいですね。また深い睡眠の計測も興味深いです。
履歴を見ることで、生活の乱れをチェックすることもできます。
日本語に完全対応
購入したままだと中国語の設定になっていますが、Mi Fitの言語設定がそのまま本体に反映されます。しかしながらこの原稿執筆時点ではまだ日本語対応していません。当初は日本語対応していませんでしたが、現在はファームウェアのアップグレードで完全対応しています。もし購入した製品が対応してなければファームウェアのアップデートをかけてみてください。
日本語化してLINE通知を日本語で受け取っています。
アクセサリーについて
Mi Band 3は人気商品のため、アクセサリーも充実しています。正規品の替バンドを始め、サードパーティのカラフルなバンドなど多くの選択肢があります。
中国から輸入もできますが、国内の通販サイトから購入しても大差ありません。
充電ケーブルも販売されています。小型で行方不明になりがちですので、もし失くしてしまってもこちらから購入することができます。
まとめ:あらゆる方におすすめできるガジェット
以上、長々とレビューしてきましたが、実際に使ってみてかなり便利で、満足度の高い商品だと思います。すでにHonor Band 3を所有している筆者からすれば、機能的に大差ありませんが、どちらを選ぶかと問われればこちらのMi Band 3の方を選びますね。
最近はAmazonなどで激安のスマートウォッチも取り扱われるようになりましたが、ハード、ソフト両面の完成度を考えるとMi Band 3が絶対おすすめです。
Mi Band 3の評価
Summary
+PROS. 良いところ
- Mi Band 2よりも大幅に機能UP。3,000円以下で高性能なアクティビティトラッカーが購入可能
- 安価なので壊しても無くしてもダメージが少ない。
- スマホと連動したフィットネスの記録が便利で使いやすい。
- 防水性能の向上により水中での活動もトラッキング可能。
- 洗練された節電機能で20日間のバッテリー持ち
- 画面の大型化で文字表示が可能に。スマホと連動したショートメールやLINEの通知が便利。
−CONS. 不満なところ
- 画面もバッテリーも大きくなったが、その分本体サイズも大型化。もう少しコンパクトにしてほしい
- 節電重視のためか、日中屋外での輝度が低く視認性が著しく悪い
- 充電のたびにバンドから本体をはずさなくてはならない(その分耐水性は高いが・・・)
長文、最後まで読んでくれてありがとう。個人輸入すれば値段も3000円以下。初めてアクティビティトラッカーにチャレンジして見る方にもうってつけだ。
お求めやすいのでちょっとしたプレゼントにもいいわね。