新規にHackitoshする場合にはシリアルナンバーが必要
ガジェット探偵事務所へようこそ!所長のマーロウ(@marlowesgadget)です。
CaseMODしたPowerMac i7に最新ブートローダーOpenCore0.6.6でHackintoshを楽しんでおります。Hackintosh運用歴は3年ほど。やっと初心者を抜け出した程度のスキルしかありませんが、初心者向けに基本テクを優しく紹介したいと思います。
OpenCoreとはなんぞや?という方は下記の記事からどうぞ。⬇
新型ブートローダーOpenCoreでHackintoshしてみる?【初心者向け/入門】
さて今回は新規にPCを揃えてHackintoshマシンを作成する場合に必要となるシリアルナンバー等のSMBIOS情報を作成する方法を解説していきます。
SMBIOSとはSystem Management BIOS、つまりBIOSのシステムマネジメントを司る領域で、ここにPCの固有情報を格納することができます。
すなわち、Macの場合はSMBIOSにシリアルナンバーやハードウェアのUUID(識別子)が格納されているということです。
MacのシリアルナンバーはApple IDやAdobe Cloudなどのクラウドサービスに紐付けられています。そのため、既存のMachintoshシステムを移し替える場合は、シリアルナンバー等の固有情報を継続して使用したほうが便利です。
つまり、シリアルナンバー等を新しく生成する必要があるのは新規にマシンをセットアップする場合だけです。
シリアルナンバーを変更すると、Apple IDやAdobe Cloudはすべて最初からセットアップし直しになります。またApple IDには過去に使ったマシンの情報も記憶されているので、それらを削除する必要もあります。
GenSMBIOSを用いたSMBIOS情報の作り方
OpenCoreの場合はGenSMBIOSを使った方法が推奨されています。以下その方法を解説していきます。
1. GitHubからGenSMBIOSをダウンロード
下記のリンク先からプログラムをDLして下さい。いつものcorpnewt先生のツールです。
フォルダの中のGenSMBIOS.commandを起動します。Terminalを経由してコマンドベースのプログラムが立ち上がります。
最初にシリアル番号等を生成するプログラム「MacSerial」を追加でインストールする必要があります。「1」を入力してEnterします。
すると自動的にプログラムをダウンロードして組み込んでくれます。
2. config.plistを読み込み
続いてSMBIOS情報を書き込むconfig.plistを選択します。「2」を入力してEnter。
すると目的とするconfig.plistをドラッグ&ドロップしろといってきます。
EFIをマウントしてconfig.plistを探し、ドラッグ&ドロップします。
Current plistのところにボリュームのディレクトリが表示されればOKです。
3. SMBIOS情報を生成・書き込み
続いてSMBIOSを生成して書き込んでいく工程です。
まず類似するMacintoshの機種名を入力します。とくにCPUが近いものが良いとされています。OpenCoreの場合、最適なものはドルタニア先生のガイドに掲載されていますのでチェックしておきましょう。
筆者が使用しているCoffee Lakeでは次の機種が提示されています。Mojave以降は「iMac19,1」とのことですので、そのまま「iMac19,1」をコピペします。
SMBIOS | Hardware |
---|---|
iMac19,1 | Mojave以降 |
iMac18,3 | High Sierra以前 |
Enterを押すと、書き込みが始まります。
SerialだけでなくSmUUIDなどSMBIOSに必要な情報もすべて生成して書き込んでくれます。
生成された情報を確認したければメニュー画面から「5」+Enterでこのように表示されます(config.plistを見てもOK)。
シリアルナンバーが既存のものと重複していないか確認
以上で生成作業は終了ですが、シリアルナンバーが他人のマシンと重複していると、とんでもなく迷惑をかけるので、念の為、Appleの公式サイトで確認しておきます⬇。
「申し訳ありませんが、このシリアル番号は有効ではありません。ご確認の上、もう一度やり直してください。」と表示されればOKです。
万が一、そのまま継続したら、すでに誰かが所有しているシリアル番号ですので、作り直します。
まとめ
以上、OpenCore用にシリアル番号を含むSMBIOSに書き込む情報を作成する方法を解説してみました。
CloverならConfigulatorに各種情報の生成機能がまとめてパッケージされているのに対して、OpenCoreは一つずつツールを使って仕上げていくのが大きな違いですね。
ではでは。今後もOpenCore関係の入門用TIPSを執筆していきたいと思います。
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